「仙川環の世界1」では8冊紹介しました。今回、その続き13冊を紹介します。

2010年読了

聖母

自分のことをかわいそうだと思うことをやめた。自分をかわいそうだと思うことを恥じたのだ。展開が速く、かつ巧みです。

 

2010年読了

転生

クローン人間ネタの小説でした。主人公の行動力や考え方は、興味深いです。作者の思想なのだろうか。

 

2010年読了

感染

豚の臓器を人間に移植する異種移植を題材にした医療サスペンスです。

 

2010年読了

逆転ペスカトーレ

うまみを感じさせる人工甘味料の問題を提起しています。完全に毒だと言ってないところが現実に近く、考えさせられます。これまたストーリー展開が巧みです。完全に悪いという人がいないのが、さわやかです。また、いまいち頑張っていない主人公が頑張らざるを得ず、最後はやる気になる、というのも仙川環の得意とする人物表現です。

 

2010年読了

ししゃも

町おこしがテーマのフィクションですが、実際に近いように思いました。最後の方で、「あの人は自分には幸せになる権利などないと言っていました。ですが、私はあの人に伝えました。あなたは美紀さんを不幸にする権利もない。そして三宅の人達を裏切る権利もない。多分、私の言わんとすることを、あの人は分かってくれたと思います」という部分は、胸がぐっと熱くなりました。

 

2011年読了

再発

日本では撲滅されたと言われる狂犬病を題材にしています。それに女性ならではの微妙な恋愛感情を絡めています。新種のウィルスが発生した際の対応については勉強になりました。

 

2012年読了

錯覚

人工眼の話です。眼が見えないと他の器官が研ぎ澄まされるという。これが生きるということだ。このストーリーに出てくる、一見、仕事をしないように見える刑事の言動に好感が持てます。「視覚を失ったことで、思い描いていた人生は望めない。でも、別の人生の青写真を描いて、それに向かって進めばいいじゃん。」とのセリフが心に響きました。

 

2012年読了

人工疾患

体の成長が止まる薬を飲まされた人間と二流作家を中心としたサスペンスです。

 

2012年読了

封鎖

鳥インフルエンザを題材にし医療知識を絡めた内容です。

 

2014年読了

流転の細胞

脊髄損傷の息子を治すために胎児細胞移植を実践しようと考えた女は、自分で子供を産み堕した。しかし、いざとなると子供に愛情がわき断念。一人の女性新聞記者を通してドラマチックに物語が展開します。さすが仙川環、得意の医療絡みの作品です。

 

2014年読了

極卵

遺伝子組み換え食品の安全性について問題提起しています。読者に良し悪しを考えなさいと余韻を残しています。

 

2015年読了

侵入

感染症を題材にした推理小説です。主人公の西條亜矢の正義感、度胸、割切りに感服。

 

2015年読了

時限発症

西條亜矢の活躍が光ります。

 

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