こんにちは!サンコー薬局羅漢店の岡本です。
今回は、春に多いお悩み『めまい』がテーマです。
本来、人体にはホメオスタシス(恒常性)といって、身体機能を正常に保とうとする機能が備わっています。自律神経系と呼ばれる二つの相反した神経系がシーソーの様にバランスを保つのです。
しかし春先は、移動性の低気圧や高気圧が交互にやってくるため、ヒートショック、寒暖差で気圧や気温が大きく上下します。この自然界の変化に小宇宙である人体も影響を受けやすくなってしまうのです。
胆のうや脳髄などは奇恒の腑、とも呼ばれ、気圧の上下によって押されたり、膨張したりします。このストレスが足の少陽胆経を伝わり側頭葉に入ることで自律神経を錯乱させてしまうといわれています。これを『肝風内動』といい、めまい、筋肉のこわばり、手足のけいれん、麻痺、痺れ、手や顔の震え、言語障害、ひきつけ、耳鳴り、顔面神経麻痺、頭痛、などを引き起こします。
テレビ番組のめまい特集では、めまいの原因について
① 耳石が原因 ② 内耳の水ぶくれが原因
と解説されていたようです。
☆耳石が原因のめまい
・ぐるぐる回転する、ふらふらする
・5分くらいで収まる
・めまい以外の症状はない
☆内耳の水ぶくれが原因のめまい
・ぐるぐる回るようなめまい
・10分から数時間続く
・耳の聞こえづらさが伴う
東洋医学では、肝風内動から起こるめまい、水毒のめまい、腎虚のめまい、など原因別に漢方薬を使い分け、治療を行っていきます。
★肝風内動からおこるめまい
・風が柳の枝を揺らすように身体が揺れる
・寒暖差や気圧の変化に左右される
・一過性で収まる。目がくらみ、一時的に見えなくなる
★水毒症のめまい
・回転性のめまい
・胃腸虚弱で舌の両側が波打っている
・むくみやすく、雨の日だるい・体が重い
★腎虚のめまい
・後ろへ倒れそうになる
・下半身が冷える
・加齢とともに症状が現れやすい
その他、循環障害の有無、体力の有無、心身症傾向やその他の基礎疾患の有無によって
選択する漢方薬を変えていきます。
季節のめまいでお悩みの方、長年のめまいで苦しんでおられる方、
いつも体が揺れているように感じる方などおられましたら
貴方の体質に合わせたオーダーメイドである漢方薬を試してみる価値は大いにあると思います。
是非お気軽に、専門家にご相談ください。お待ちしております。