「皇統は男系」は議論の余地のない公理 旧宮家は予算がついていないだけで今も皇統に連なる | 産経新聞を応援する会

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皇統とは男系です。その他を選択した場合それは皇統ではなくその他です。
 
元来、皇室ご皇族は、民(国民)が認める云々の存在ではありません。
現在の憲法が認めた宮家に男系の皇位継承者が途切れた場合は、本来の皇族会議等で、旧宮家の方から相応しい方が皇族の家長として「天皇」に即位されるはずです。
 
ご皇族のなかでは、そうして皇統が引き継がれるはずです。それが2000年以上続くご皇族の掟。問題は、ご皇族の2000年以上続く掟で即位なされた天皇を、私たち国民の代表だとうそぶく政治家が、憲法上の、国家元首 としての「天皇」として、認めるか(たった70年ぽっちの憲法上合憲か?)どうかの論議を始めるかどうかの話です。
 
(皇居は?京都御所は?伊勢神宮は?全国の神社は?日本の領土そのものは? 政府の持ち物なのか、国民? 天皇? ご皇族?  の論議まで始まって収拾がつかなくなるでしょうね? 天皇の権威、皇統による統治が始まって2000年以上、国家元首が変わるような革命は易姓革命も含め、ただの1度もありません。領土、土地、国有財産の所有権の正当性から論議が始まるでしょう)
 
皇統(男系の血)から考えれば,
たまたま、国家予算が計上されているのが宮家、予算が計上されていないのが旧宮家。程度の話。
現在も宮家と旧宮家の交流が続いているのは、ごく当たり前の事でしょう。皇統に連なるご親戚でいらっしゃることに何のかわりはないのですから。
 
 

http://www.qualitysaitama.com/jiron/30402

天皇は日本の最高神官     外交評論家  加瀬英明

 

 エリザベス女王はイギリス国教会であり、イギリスの国教であるアングリカン・チャーチの法王の地位にある。

 だが、エリザベス女王は宗教行事が行われるときには、ウエストミンスター大寺院に臨席しても、カンタベリー大僧正が祭壇で祭祀を行い、他の信徒と一緒に祭壇へ向かって額づいている。自身で神事を執り行わない。

 日本の皇帝との大きな違いは、日本では天皇が親しく神事を行うことである。天皇はそれをしなければ、天皇ではないということが二つある。日本の最高神官として、祭祀を司ることと、歌の伝統を継ぐことである。

 国会の開院式に臨席される、国賓を迎える、法律に署名されるようなことは、明治以後に定められたことである。神事と歌の伝統を継いでゆかれるのが、天皇の存在理由である

 イギリスをはじめヨーロッパでは、王立バレー団とか、王立オーケストラなど、王室が文化事業を支えている。しかし、日本のように、伝統芸術の演者であることはない。

 天皇は年間を通じて10回以上、宮中三殿で親しく祭りを執り行われる。超近代大都市である東京の真ん中に、緑の小島のように皇居が浮かんでいる。

 その中心に、宮中三殿がある。北から三つの神殿が、全国の神々を祭る神殿、天照大御神を祭る賢所、歴代の天皇の御霊を祭る皇霊殿の順で、並んでいる。

 新しい年に改まると、天皇が最初に執り行われる祭りが、「四方拝」である。宮中三殿の境内の新嘉殿の前庭で、野外で行われる。前庭に白い砂が敷かれ、まわりに庭燎が焚かれる。

 天皇は四時過ぎに起床されて、潔斎を済まされると、平安朝から伝わる黄土色の黄櫨染御袍という束帯を召され、御立纓と呼ばれる黒い冠をかぶられて、5時半に神嘉殿の前庭に出御される。

 前庭に真薦(まこも)が北東から南西へ4枚ずつ、2列にならべて敷かれる。カスミグサとも呼ばれるが、沼地に群生する真菰を織ったゴサである。そのうえに、金襴の縁取りがある畳の薄縁が1枚、東北から南西にそって斜めに置かれる。さらにそのうえに、天皇の御拝座となる三尺四万の厚帖と呼ばれる畳が、しつらえられる。御帷となる六面の純白の屏風が二双、薄帖にそって両側に並べられる。

 御帷は伊勢の皇大神官の方向である南西と、天皇が出入りするために、北東があけられる。

 天皇が午前五時半に庭燎に照らされて、神嘉殿から前庭に出御される。御草鞋と呼ばれる御沓を脱がれて、屏風のなかへ進まれ、御拝座にお上がりになる。

 御袍の長い裾を持つ侍従もなかに入り、ずっと平伏している。南西の開いた口の両側にも、天皇に仕える神官である掌典が一人ずつ、もう一方の口には、衣冠束帯の侍従が一人ずつ、終わるまで顔を上げずに平伏している。

 天皇はまず伊勢神宮の方角へ向かって、両段再拝―立って拝礼をされ、座って拝礼をされ、その所作を2回繰り返される。そして右へ廻られて、北西の方角に対して両段再拝され、北東、南東の順で同じことを繰り返される。

 四方拝は日の出前に、終えなければならない。新年に当たって全国の天神地祇に、日本の安寧と世界の平和を祈られる祭祀である。平安時代に催された四方拝の絵が残っているが、壮麗なものだ。

(7章 神事と歌を継ぐ天皇)