田母神俊雄候補 日本のことを心底考える"日本派"の政治家が必要なのではないか。 | 産経新聞を応援する会

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3日、東京都知事選に立候補している田母神俊雄候補が、東京・外国特派員協会で会見を行った。 

田母神候補は、他の主要候補である宇都宮、細川、舛添の各候補との大きな違いがある。"タモガミクス"と名づけた、都民税減税と公共事業実施を含む2兆円の経済政策、安倍首相の靖国神社参拝を支持する姿勢、外国人の地方参政権に反対する姿勢、また、原発の再稼働を容認する姿勢の4点だ。 
これらはいずれも海外メディアやジャ―ナリストからの関心が高いと思われるもので、会見でも多くの質問が寄せられた。

子育て支援、社会福祉について
田母神候補:東京には働きたいお母さんがとても多い。子どもを預けられるよう保育所、託児所の整備を進める。横浜市の「子育てコンシェルジュ」制度が参考になると思う。 

また、働く女性だけでなく、専業主婦にも何らかの経済支援を行いたい。子どもがいる方には都営アパ―トを安くしますとか、子育てに経費がかからない仕組みを考えていきたい。 

女性がどちらの人生も選べるようにしたい。私は女性には優しいんです(笑) 

また、高齢者、障害者、社会的に弱い立場にある人のコンシェルジュも作ってはどうかと思っている。 

外国人参政権、移民について
―日本国民は外国人に対して非常に寛容であり、おもてなしの精神を持っている。また、強く、たくましく、みんなに優しい"ふるさと"東京を創る、と主張しているが、外国人の地方参政権に反対するというのは、外国人に優しくないのではないか。 

田母神候補:日本は7,000くらいの島で成り立っている。例えば東京にも伊豆大島があり、8,300人ほどの人が暮らしているが、そこに外国人が10,000人以上住み着いてしまえば、実質的に奪われたと同じことになってしまうのではないか。 

日本はきちんと日本人の意志で管理していく、ということを認めるべきだと思う。日本国民と外国人が区別されるのは当然だ。自国民と外国人の権利を全く同等に認める、という国はどこにもない。 

―オリンピックに向けて、低賃金で、必ずしも高い技術を要していない労働力も必要になってくるのではないか。また、IT産業などでは、非常に高い技術を持っている人が必要になると思う。その上で、外国人の労働力について、東京を特区に指定するということは考えているか。 

田母神候補:いろいろな形での特区を作って実験することは必要だ。高い技術力を持っている外国人は、受け入れてもいいのではないかと思っている。 

しかし、ただ日本にお金を稼ぎに来る、という人達には制約をつけたらいいと思う。デフレによって、日本人がまともに就職できない状況下で、他所から来た人達を雇ってしまえば、日本の青少年が就職しにくくなる。今、日本人の労働力が余っている、今の時期ではなく、経済が回復して、労働力が足りないとなったらそうすればいいと思う。 

元航空幕僚長として
―那覇基地では、民間機の利用もあり、空港は混雑している。有事の際、中国は何百もの戦闘機を離陸させることができると報道されているが、それに対し、日本はどのくらい早く対応できるのか。元航空幕僚長として、尖閣諸島の問題をどう考えるか。 

田母神候補:中国が戦闘機を飛ばしてきたら守れるのかということだが、そういうことは多分ないと思う。あまり詳しく喋ると捕まってしまうので、喋れないのだが(笑)、中国に尖閣諸島を支配する能力は今のところ無いと思うので、実際にそういうことをしてくることはないと考えている。 

現在、中国が尖閣でやっていることは情報戦の一種だ。あくまでも挑発であって、戦争をしようとは思っていない。それは能力がないからだ。安倍総理に自衛隊を出動させるという決断をさせることなく、尖閣諸島はもう中国にくれてやったら良いのではないかと、日本国民や政府をして思わせるような情報戦をしているということだ。 

日本の経済的立場は中国・韓国に比べて強い。中国韓国の経済は輸出で成り立っている。日本が吹っ飛べば中国・韓国も吹っ飛ぶ。日本が反撃しないことがわかっているから、外交交渉の手段として言ってくるのだと思う。 

中国の軍人もこのことは十分承知していると思う。現在、安倍総理が戦力拡充、法制の改正に乗り出しているから、中国が尖閣諸島で軍事行動に出る日は永久に来ないと思う。 

―石原都知事の時代から横田基地については軍民共用が議論されている。 

田母神候補:元航空自衛隊だからよく知っていることだが、横田基地の離発着枠については相当余裕がある。まずは民間機が使えるよう、主張していきたいと思っている。 

―災害時の米軍との防災協力関係については。 

田母神候補:日本は、地方自治体連携の前に国内の連携ができていない。海外では、緊急事態が発令されれば軍も民間の会社も救出をできるかたちになっていて、訓練も行なわれているが、日本の場合、総理大臣官邸にあつまって、"さて今からどういう組織をしようか"、という相談を始める。まずこれを改善しないといけない。地方の組織である警察・消防、国の組織である自衛隊、民間が、指示が無くてもどっと動けないといけない。 

そういう体制を私は作りたいと思っているし。それには私の自衛隊の経験が役に立つと思う。


歴史教育、靖国、ヘイトスピ―チ
―英紙では「ヘイトグル―プ」と呼んでいるが、「在特会」の問題は、海外メディアが大変注目しているテ―マだ。都知事に選ばれた場合、ヘイトスピ―チにどういう対応を取るのか。 

田母神候補:暴力はもちろんいけないことだし、度が過ぎたヘイトスピ―チは、日本人としての品格を失うものであり、やるべきではない。 

ただ、向こうがやっていることにも文句を言わないと行けない。総理大臣の顔写真を踏みつけたり、破いたり、燃やしたり、日の丸を焼いたりといったことが、韓国などでもやられていますよね。日本人は、自分たちだけ修正する、非常に健全で控えめな国民だと思う。こちらも控えるから、あなたたちも控えよう、ということを言いたいと思う。 

―歴史教育について、安倍政権を支持し、東京都でも遂行していくと主張しているが。 

田母神候補:安倍政権と一番親和性がある候補は多分私だと思う。自民党も、舛添さんを支持するのは内心は苦しいのではないか。安倍総理も、本当は田母神さんに、と思っておられるのではないか(笑)。 

日本が他の国に比べてそんなに悪い国だったのか、ということでは、私もそうは思わないし、安倍さんもそうは思っていないと思う。諸外国と比べて日本だけが悪く言われる筋合いもない。日本の素晴らしい点を教えていけばいいと思う。 

これまで日本はどういう歴史を教えてきたかというと、戦勝国が作ってきた歴史だ。独立をしたら、そこからは、誇りある歴史、日本人が考える歴史を教えなければ、国家はやがて衰退すると思う。 

―安倍総理の靖国参拝に賛成ということだが。 

田母神候補:中国と韓国の主張は、まさに内政干渉だと思う。両国との関係を維持しながらどう解決をしていくのかは政府が考えていると思うが、安倍総理が毎月を参拝すれば、そのうち疲れて言って来なくなるのではないかと思う。 

―あなたはネット上で非常に人気が高いと言われている。メディアの世論調査と、ネット上の世論調査との結果が異なることについてどう考えるか。 

田母神候補:私はネットではダントツ人気なんですが(笑)、他の候補のように組織票がない。また、ネット選挙解禁になって間もないので、ネットユ―ザの票はカウントしにくい。マスコミの方々もそうした票の動きをどう読んでいるのかわからないが、"田母神を通したくない"という風潮もあるのではないか。 

―マスコミは田母神を通したくないのではないか、ということだが、確かに2日に銀座で行われた街頭演説では、多くのカメラマンは二人の元首相を追いかけていた。なぜそういうことになるのか。 

田母神候補:私が退官するきっかけとなった論文の内容は、日本はいい国だったという内容だった。それがマスコミから寄ってたかって叩かれた。こんなことで公職を追われる国は世界中探してもないと思う。 

原発事故への対応
―田母神候補は福島の出身だが、私が福島の首長の方々に聞いたところによると、福島県では放射線で亡くなった方はおらず、避難したことで結果的に亡くなった方も多いのでなはいかと言う話があった。 

田母神候補:先日、福島第一原発で1リットルあたり190ベクレルの汚染水が発見されたとNHKが報道したが、それは民主党政権が決めた、飲料水に含まれていていい放射線量は、1リットルあたり10ベクレル以下という厳しい基準だ。だから「汚染水」になるのだ。それに対し、アメリカでは1リットルあたり1,200ベクレルだ。アメリカやヨ―ロッパでは普通にコ―ヒ―を飲んでいるレベルだ。 

これも従うかどうかは各国の判断だが、「ICRP勧告」によれば、緊急時には年間20~100mSVを取れば良いとなっている。一番厳しい20mSvを取って計画的避難区域とし、住民を避難させてしまった。当時献金問題で危機にあった菅政権が、これにより問題のすり替えを行ったのではないかと思っている。 

私には、強制避難させられたことで家や家畜を失い生活がめちゃくちゃになり、風評被害で米が売れなくなってしまった友人がいる。顔を知っている人達が苦しんでいる。私は放射線や原発について、半年間、専門家について勉強した。その結果、そんな対応は必要なかったということもわかってきた。 

日本には乗り越えなければならない歴史認識問題があるが、この放射線への認識は、"第二の歴史認識"として、日本の弱体化に徹底的に利用される。その原因を作ったのは民主党政権だと思っている。 

"日本派"の政治家が必要だ
―もし都知事になったら、その次は総理を目指すのか。また、もし都知事に選ばれなかったら、次は何をするのか。 

田母神候補:自民党にも保守派から左派までいるし、民主党ももちろんそうだ。本来、政党は国家観が同じ人達で集まらなければならない。 

また、"親中派"と 言われる政治家がいるが、それ以外の大半は"アメリカ派"だ。つまり、中国派vsアメリカ派ということになってしまっている。本来、中国ともアメリカとも国益が一致するわけはないので、日本のことを心底考える"日本派"の政治家が必要なのではないか。 

こう言うと、国粋主義者だと思われるかもしれないが、そんなことはない。世界を見れば、アメリカの政治家は"アメリカ派"だし、イギリスの政治家は"イギリス派"、フランスの政治家は"フランス派"、中国の政治家は"中国派"だ。日本だけ、"日本派"がいないということが大問題なのだ。 

他国とは当然仲良くしなければいけないが、国際政治は腹黒く、"信じるものは騙される"、という世界だ。もし都知事に選ばれなかったとしても、日本の国益を守る、という政党を誕生させるような政治運動を行っていきたい。

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会見を終えた田母神候補は「海外メディアの皆さんにも、私が良い人だということがわかっていただけたと思います」とジョ―クを交え挨拶、会場を後にした。

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