・導入


U55Aコンテナといえば、トヨロン、ロンパスでお馴染みのTOYOTA LONG PASS EXPRESS(トヨタロングパスエクスプレス)だ。この列車の特徴はなんと言っても統一されたコンテナである。最大20両編成でコンテナは40個、全て青色で埋まる。この統一感から来る美しさは、雑多な貨車を繋いだ列車とはまた違う魅力である。主観では、コンテナ貨物列車で一番人気がある列車だと思う。現行貨物列車一の編成美と走り抜ける地域が、東北〜首都圏〜愛知かつ撮影しやすい時間帯となっているからと考えた。しかし、Nゲージでは不遇で最初の製品アオシマまでは4年程だったが、当時の積載のメインではない55BIGデザインで、TOYOTAのデザインのものが完成品で出るまで運行から約20年もかかってしまっている…


なお、運行から20年後というのは、TOYOTAデザインのコンテナはほぼ全て引退しているという事実。55BIGが現在のメイン積載であり、製品展開が時代と全くマッチしていないのは滑稽である。


さらに言えば、初回投稿日から数年経ち、日本通運のロゴがあの赤と白の○通から、黄緑のNXに変化し、実車のロゴマークもあっという間に上貼りで変化してしまった。またしても、現行編成を組むことができなくなり、トヨロンの暗い時代になってしまった。




目次

・製品データ

・写真と比較

・計測

・総括



・製品データ


そんなこんなのU55Aだが、2021年現在は3社から完成品として製品化されている。製品は以下の通りである。


アオシマ(AOSHIMA)


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品番:088913

品名:U55Aコンテナ(日本通運)

車番:3951039532

201012月下旬発売 1200円 2個入り

→20両40個の場合は20箱24,000円(税抜)


朗堂(HOGARAKADOU)


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品番:C-4412(S-4412)

品名: 31fコンテナ U55A-39500番台タイプ 55 BIG ECO LINER 31(エコレールマーク付)

車番: U55A-395013951539526

S品番: U55A-395023952439531

20135月上旬発売 2800円 3個入り




品番:C-4427(S-4427AB)

品名: 31fコンテナ U55A-39500番台タイプ トヨタ エコレールマーク付

車番:U55A-395613970339845

S-A: U55A-396503977339885

S-B: U55A-396553978339917

20207月上旬発売 2800円 3個入り


→20両40個の場合は14箱39,200円(税抜)



TORM(タムタム)



品番:TP-501

品名:TOYOTA・ロングパスエクスプレスU55A-39500コンテナ

車番:3978339833

202195日発売 1600円 2個入り

→20両40個の場合は20箱32,000円(税抜)


金額は全て税抜き小売希望価格


今回この中からアオシマ(バラシのため一つ)、朗堂C4427TORMを縁があり入手することができた。これらを比較する。

個人の主観が含まれます。



・写真と比較





 両側面

上からアオシマ、朗堂、TORM

(以降、縦に並んだ場合はこの並び)


下の写真見てもおかわりいただけるだろう、相変わらず朗堂はリブの彫りが浅く、長さはアオシマ、TORMより短い。

※詳しい長さは計測の項を参照


表差しなどの造形の細かさはTORM。しかし、TORMは膨張してしまったのか、厚塗りしてしまったのかモールドが丸っこくぼってりした印象と少々残念。TORMのみ少々青の色が濃い。

印刷に関してはアオシマや朗堂はちょっと薄いような…下の青が見えそう?TORMはあまり透け感がない。

表記に関しては、朗堂、TORM共に区間、積載制限等様々な文字が大きすぎる。特に朗堂のハローマーク横の大きさ表記はなんだ??流石に…

また、TORMの積載制限の文字だが、まるで瘡蓋のような赤黒さ。とても悪目立ちしている

アオシマはデザインが違うコンテナだが、最も文字の大きさに違和感がない。


角度を変えて










 妻面

左から、アオシマ、朗堂、TORM


高さはアオシマが高い。

TORMにはコンテナ固定爪を逃すための切り欠きがある。コンテナを長くした影響で一両に二個載せした場合に中央の爪にぶつかってしまうためだ。編成末端の見栄えはマイナスになるかもしれないが、積載間隔は大事なので嬉しい設計である。





 積載間隔


残念ながらアオシマは二つないので正しく検証できないが、長さが近い朗堂と一緒に積載した。固定爪のとおりに積載した。

朗堂はやはり短いため、間隔が広い。

TORMは切り欠きのおかげもあり、実車さながらの積載間隔が再現できる。

コキの爪との噛み合わせの硬さだが、どの製品もTOMIXの19F(19G)とTOMIXのコキ104金型との合いのような緩さはないが、TORMはTOMIXのコキ100・101だと折れてしまう懸念がある硬さであった。TORMは少々削っても良いかと思う。(コンテナ方の固定部の方にバリもあったので)





 屋根


アオシマはウイングの構造をしっかりと再現しており、堀も深いため模型映えしそうである。ここは他社との大きな違いである。

朗堂はやはり、控えめでアッサリとしたモールドである。

TORMは、ウインクの幌部分をモールドのみでなく、グレーの色をつけて再現している。


以下角度を変えたもの









内側


コキへの固定爪は三箇所でどれもほぼ同じ。

TORMは歪まないように内部補強があるが、少々膨らんでいるような…



・計測

※積載間隔は積間と表現する

※単位は全てmmとする

※製品の大きさは±0.03のデジタルのぎす(アストロプロダクツ製)を使用し、小数点第二位は四捨五入。

※計測は長さが最大になる、ツイストロック部分の距離で計測を行った。


 実車

:9410→1/150なら62.7

高:2800→1/150なら18.6


 アオシマ

長:62.3

高:19.2


 朗堂

長:62.0

高:18.7

積間:3.5


 TORM

長:62.8

高:18.7

積間:2.1



大きさ的に最も近いのはTORM製品であった。




・総括


印刷、塗装はアオシマ、造形はTORMと言ったところでしょうか。現在の列車のような55BIGとTOYOTAの混載を楽しみたいのであれば朗堂で統一という手もありだと思う。私は、印刷や見た目に多少違和感があるものの運行初期を完成品のみでやりたいのでTORMを選択しようと思う。なお現状、二箱しか入手できてなく、店頭からも消えてしまっているため、厳しいところだ。今後55BIG verも生産すると考えられるのでその時に再生産がかかればというころだ。その際は塗装、印刷デザインを再度設定し直すことをお願いしたい。


実車写真のデータは撮ったと思うのですが…探してきます…



続報!!

TORMが再生産&新製品(仕様違い)を2022年初夏に発売予定とのこと

印刷面のレベル向上を期待したいところです!

TORM製品同士の比較を行う予定です



試作品見てきました!



あの赤黒かった積禁表記が誰が見てもわかる赤色に!

瘡蓋から鮮血ですよw

手元にきて比較できる日が楽しみです


2021/11/19公開

2022/6/25情報追加再投稿