きのこ歴30年。
その歴史の中でひときわ自分の記憶に刻まれ、そして後の世に語り継ぐかもしれない旅がある。
西暦2012年、日本は野田総理の時代。
菌学会は東北、関東、西日本3つの支部が互いに研鑽を競い、
荒ぶる猛者?が野山を駆け巡っていた。
採集紀行伝 東国演義!
少し前までは少年は外で遊んだ それが彼らの日常だった
ゲームと話すより泳いでる魚捕まえ きのこの名前など覚えたものだ
これはなに?彼が尋ねる ハラタケと我は答える
そのときすでに我は 少年を道連れにしている
先探しているから 迷わずに付いておいで
名前調べる頃を見計らい 図鑑出してあげるよ


時間の都合で途中で引き返し、もとの場所へ戻ってきた。
しかし、同じ道は歩かず、最初の道よりも上にある道を通った。歩きならさらにきのこ探し。
これはここでけっこうたくさん見られたオキナクサハツ。柄に茶色い点々があるのが特徴。

立ち枯れた木の幹に白いきのこが点々と発生している。

ウスヒラタケだった。しおれて古くなったもの以外は発生しはじめた小さいものだった。

キイボガサタケと同じ形で全体が白い、シロイボガサタケ。カサの先端部が鉛筆の芯のようにとんがっている。

最初の古民家のあるあたりの上へやってきた。あたりは林内にシャクナゲの群落がある。開花時期はさぞかしきれいなことだろう。

せっかくなので、神社も見学していくことにした。

この神社はオオカミの信仰と深い関係にある。だから、鳥居の両脇を固めるのは狛犬ではなく、オオカミ。ちゃんと左右であうんになっている。

秩父鉄道の終着点から登ってくる参道があり、その終着点にはこの立派な山門が待ち構えている。

神社の境内は自然がよく保たれており、巨大な杉が林立している。

本殿付近。向こう側に近代的な白い建物があり、そこには宿泊施設と温泉がある。さっき途中まで登った先の山まで行ってきた人たちがここへ戻ってきて、温泉につかって疲れを癒すのだという。ちなみに温泉のお湯はもっと麓の温泉から運んでいるのだという。

本殿。なかなか立派な作りだ。この神社への信仰の深さを物語っているよう。
脇の神木はタッチして、その生命の息吹を感じ取るのだという。

神社の手洗い場。それにしては無駄に?豪華な作り。細かい彫刻と彩色が施されているが、これはちゃんと木造。
これからはふたたび下界にもどる。
次回、採集紀行伝 東国演義
第4話「絶品のそば」
いざゆかん、民のために!