イボセイヨウショウロ | 三十九さんの部屋

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イボセイヨウショウロ(疣西洋松露) Tuber indicum

子嚢菌門チャワンタケ亜門チャワンタケ綱チャワンタケ目セイヨウショウロ科セイヨウショウロ属
tuber トゥベル(塊茎)
indicum インディクム(藍色)

秋に広葉樹林の地中に発生する。小型~中型きのこ。
まれに地表に現れることもある。
全体的に類球形でジャガイモのような形状。
外皮は黒褐色~黒色で4~5角形のピラミッド状の低いイボに覆われる。
内部は堅くて最初は類白色、のちに黒色となり、不規則な大理石模様をあらわす。

「ショウロ」とつくが、担子菌イグチ目のショウロとはまったく関係ない。
このきのこはいわゆる「トリュフ」の一種で、特に欧州では珍重される。
「世界三大珍味」のひとつとされるくらい。
以前は日本にはないように思われていたが、案外国内でも多数発見されている。
外見が似たような種類が多く、胞子など顕微鏡的観察により同定されることも多い。
日本人が好むマツタケの香りは欧米人にとっては悪臭(靴下の臭いにも例えられる)だが、トリュフの香りは格別とされている。
どういうにおいかというと、よくいわれるのは「のりの佃煮の香り」。
かいでみると、たしかにそういうにおいがする。

写真のものは2011年10月、きのこ展会場に展示されたもの。
実は都心部の公園で採取されたもの。
まったく新規に造成された公園でも、ある程度年数がたつと出ることがある。
ふつう、きのこの子実体は地下や木材中から地上に出てきて、胞子を散布させるが、こうした地下生菌の場合は、そのにおいで昆虫や動物を引き寄せて、自分を食べさせて胞子を散布するしくみのようだ。
写真のトリュフはにおいをかいでみると、のりの佃煮のかおりとはちょっと違っていた。
もしかしたらちがう類似種なのかもしれない。
この一部を手に入れて、いくつかに切り分けて、家の植木鉢に埋め込み、また一部を酔渓さんに渡した。果たして菌根を形成してくれるのか?