信州紀行7 | 三十九さんの部屋

三十九さんの部屋

いざゆかん!民のために!

きのこ歴30年。
その歴史の中でひときわ自分の記憶に刻まれ、そして後の世に語り継ぐかもしれない旅がある。
西暦2011年、日本は野田総理の時代。
菌学会は東北、関東、西日本3つの支部が互いに研鑽を競い、
荒ぶる猛者?が野山を駆け巡っていた。
採集紀行伝 信国演義!

少し前までは少年は外で遊んだ それが彼らの日常だった
ゲームと話すより泳いでる魚捕まえ きのこの名前など覚えたものだ
これはなに?彼が尋ねる ハラタケと我は答える
そのときすでに我は 少年を道連れにしている
先探しているから 迷わずに付いておいで
名前調べる頃を見計らい 図鑑出してあげるよ

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これは「朝の散歩」で見つけたもの。
純白の「殺しの天使」ドクツルタケ

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とても小さいベニテングタケ
イボもほとんどとれてしまっている。
これはカサがオレンジ色のタイプ。

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道路沿いのシラカバ林からちょっと中に入ると下草が多くてきのこが少なかった。
そこで、さらにもうちょっと奥の、ツガなどが生えているところにいくと下草が少ないのできのこを探しやすい。
するとさっそく、倒木にマスタケが生えていた。

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カサの表はオレンジ色で、裏側を見ると白っぽい。
これはこの「マスタケ」が広葉樹型であるということ。
マスタケは広葉樹型と針葉樹型が別種であることが判明している。
針葉樹型は裏側が黄色い。

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写真がよければ個別の記事にしたいところだが、残念な結果になったので、ここに一緒に掲載することにした。
これはネズミシメジ(Tricholoma virgatum)。
カサの中央がとんがっていて、灰色の表面は繊維状。
有毒なので、シモフリシメジなどとまちがえないよう注意。

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こちらは倒木から生えていたニカワハリタケ(Pseudohydnum gelatinosum)。
キクラゲ類の仲間らしく全体がゼラチン質。
カサの裏が針状になっており、そのようすから「猫の舌」ともよばれる。
余談だが、あるとき、きのこ会の仲間のひとりがこれを
「カノシタ」と言った。言い間違いだがあまりにも受けた。
本人はたぶんここを見てないだろうからばらしてもいいだろう。

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すらりとしたタマゴタケの幼菌。
きのこのほうに水平をあわせたら、実際の水平よりも傾いてしまった。

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ホコリタケの群生。形がきれいだったので撮影した。

次回、採集紀行伝 信国演義
第8話「きのこ続々」
いざゆかん、民のために!