クモタケ | 三十九さんの部屋

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クモタケ(蜘蛛茸) Nomuraea atypicola

子嚢菌門チャワンタケ亜門フンタマカビ綱ボタンタケ亜綱ボタンタケ目所属科未確定ノムラエア属
nomuraea ノムラエア(野村氏への献名)
atypicola アティピコラ(異常な住人)

いわゆる「冬虫夏草」のひとつで、石垣の隙間や露頭で見られる。
6月頃、地中に巣を作るキシノウエノトタテグモ類に寄生して発生する。
トタテグモは地中に筒状の巣を作り、地表部に蓋があるが、内部から発生したクモタケはその蓋を押しのけて伸びてくる。
小型~中型きのこ。
頭部は淡紫色~灰色の粉に覆われており、この粉が「分生子(無性生殖のための細胞)」の塊。

冬虫夏草の仲間は環境等により子嚢胞子を形成する「完全世代(有性世代)」と、分生子を形成する「不完全世代(無性世代)」という異なるライフサイクルを送り、同じ種でもそれぞれ別の学名を与えられた。
クモタケも、完全世代は「イリオモテクモタケ」と呼ばれた。
最初は「イサリア属」として記載された。
2003年時点でクモタケは茨城県以南で、イリオモテクモタケは鹿児島県以南に分布するとされているが、完全世代は非常にまれで、不完全世代のクモタケのほうが普通に見られる。
2011年6月、京都市内で撮影

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掘り出してみたが、実際は地表から10cmぐらい地下に宿主であるクモがある。

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根本にある宿主のクモは白い菌糸に覆われている

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2012年7月、京都市内で撮影