
まだ今の時期ならそんなに大型きのこは出ていないだろうとたかをくくっていたら、なんとテングタケ類が出ていた。
クロコタマゴテングタケ(Amanita citrina var.grisea)。


シイの大木の幹についているのは「カシサルノコシカケ(Phellinus robustus)」。
サルノコシカケとついているが、Phellinusはキコブタケ属なので、ネンドタケなどと同属で、タバコウロコタケ目。サルノコシカケ目ではない。
今回は硬質菌の権威で国の機関に勤めるプロの研究者「ミスターハード」氏が参加しているので、ここぞとばかりはりきって硬質菌を探しては質問する。おかげで次々と名前がわかる。
カシサルノコシカケは以前は「コブサルノコシカケ」と呼ばれていた。カシの名がつくが、カシの木だけでなく、シイなどにも発生する。
夏になるとこの木の根元にはカンゾウタケが発生する。

森の中に積み上げられた枯れ木の朽ち木から出ていたウラベニガサ。
その名の通り、胞子が成熟するとヒダがピンク色を帯びる。
単なる枯れ木ではなく、ぼろぼろに朽ちてきた木材から出る。
似たような種類が多く、同定が困難な部類のひとつ。
こういう特定のグループが好きで調べている人もいる。
これを撮影しているときに、ここの朽ち木に偶然、ヒメクチキタンポタケがあるのを見つけた。

この日は途中からときどき雨がぱらついていたが、ちょうど山頂の休憩所にたどり着いたころに突然、強い風と雨がふってきた。しかも、雨にまじってあられまでふる始末。
そのあられが落ちているようすを撮影しようとしたが、うまく写っていないかもしれない。
さらに風は強烈になり、東屋のなかまで吹き込んでくる。
その風がものすごく冷たくて、こんな季節なのに、ぶるぶると震えていた。
さらに雷まで鳴る始末で、半時間くらいここに閉じ込められた。

本当はここを離れて午後の勉強会の会場で昼飯を食べる予定だったのが、ここで食べることに。
これはこの日の昼食。
このでかいパンが100円程度なので、総額で300円程度で済んでいる。
なんと経済的な。

強烈な雨が降り続く中、なぜか数羽のカラスが雨の中に繰り出してきて、さかんに遊んでいた。
シャワーでも浴びているつもりか?
まさにカラスの行水。
やがてさきほどの雨嵐がうそのようにやんで晴れまが出てきた。