「あの本丸、いつも演練で負けてるよな」
「恥ずかしくないのかな?」
「刀剣男士たちのスペックって、レベルが同じなら何処もそんなに変わらんよな?」
「そんなもん審神者がヘッポコなんだよ、采配すらままならないんだろうぜ」
そんな声が耳に入ってくる。
あたしは気にしない。
あたしの男士達も意に介さない。
こっちにはこっちのやり方がある、それだけだ。
「ねーねー、主ー。あいつらギャフンと言わせなくていーのー?」
ただ、最近極になったばかりの清光が聞いてきた。目元が笑ってる。あたしを煽ってんの?
てかさ、久々に"ギャフン"って言葉聞いたわ。いったい何処で覚えてきたんだか(笑)
「は?、何言ってんの。これは演練、ただの練習だよ。熱くなる意味なんてないね。それよか この場を有効に使わなきゃ時間の無駄じゃん」
とにかく場数を踏ませて鍛え上げる。
それが あたしのやり方。
演練も無駄にしない。
戦場ではどんな戦になるか分からない。
いつでも最悪のケースを考える。
だからこの場も利用する。
いつでも演練相手に必ず負ける布陣を敷く。
そこでどう戦えば万が一にも勝利を得られるか、死線を潜り抜けられるかを考えさせる。
演練ならどんな無茶しようが死ぬ事はない。
それを利用しない手はない。
今は戦争をやってんだ。
生半可じゃ生き残れない。
死なせない為なら何だってやる。
笑われようが後ろ指刺されようが関係ない。
あたしはあたしの男士を生き残らせる道を、少しでも開いてやるだけだ。
「あ、始まるぜ?。今日も連敗すんのかな(笑)」
「あの布陣やっぱ おかしいぜ?」
「男士たちいつも可愛そうだよねぇ」
うん、今日も負ける。
あたしの男士達は全力で負けるよ。
万が一の生存の可能性を必死に考えた上でね。
見事に負けたら良いんだよ、ここは演練なんだ!
あー、、、
訓練では全力出さないって言う緑の狸もいるけどさ。
その実は逆だかんね。
分かってんのかな?
あたしの男士、すごい強い奴らに挑んで負けてんの。
あんたらの男士より手練れに育ってんだよ。
同じレベルの男士なら うちのが一番実戦向きだね。
さて、いつまで笑ってられるかな。
あはは。
今あたし どんな顔してんだろ。
現世の奴らが見たら驚くかな。
イエスか はい しか言葉を持たなかったんだからさ。
もう二度と会うこともないけどね。
お、帰ってきた帰ってきた!!
見事だったよ、見事な負け戦だよ!
お疲れ、あたしの大事な男士たち!!
