奄美群島にいる河童の仲間「水蝹(ケンモン)」は、沖縄のキジムナーに近い妖怪らしく、ガジュマルの林にすんでいる。
河童の仲間らしい特徴としては、人に出会うと相撲で勝負を挑んでくるというところ。
目は鋭く顔は赤いが、人間の5、6歳ぐらいの子供と大差ない姿をしているらしい。
おかっぱ頭の上にある皿の中には油が入っていて、夜になるとここに火をつけて海岸に出てくるという。油がこぼれると死んでしまうというので要注意だ。
鹿児島県の加計呂麻島にもたくさんの水蝹がいて、戦時中にこの島に疎開していた人の中に、水蝹を見た人がかなり居たらしい。
水蝹は、昔、南方から流れ着いた神だともいわれている。
◆初出
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◆アニメ版概要
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◆参考資料
『決定版 日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様』 水木しげる 著 講談社 発行
『日本妖怪大事典』 水木しげる 画 村上健司 編著 角川書店 発行