水木しげる生誕祭の恒例イベント、水木さんにまつわる〇×クイズで出題された問題。
「水木しげるさんの生家前を流れる境水道は海である」
〇か?×か?
この問題、意外に難しく脱落者が続出。
「水道」には、おおむね3つの意味合いがある。
1.生活用水を供給・処理する事業・施設。
2.船舶などの水路。
3.海において両側を陸地に挟まれて狭くなっている通路状の水域。
境水道は、中海から日本海(美保湾)の中間に位置する全長約8kmの水域。米子港などに向かう船舶が往来する水路で、そこを流れる水はしょっぱく、一見すると海峡。
なので、答えは「海」ということで〇にすると、ブッ!ブー!
境水道は例外で、正解は×。
中海は過去に干拓・淡水化事業が実施されたことから汽水湖に区分。このため、境水道の行政上の区分は「川」に相当。
中海から日本海へと流れる短い川かというと、ブッ!ブー!
実は島根県仁多郡奥出雲町の船通山を源流として、出雲平野、宍道湖へと流れ込み、大橋川から中海へと流入。さらに境水道を通じて日本海へと注ぐことになるので、斐伊川の全長153kmの一部という位置付け。その距離は、東名高速道路東京ICから静岡県の新東名高速道路新静岡IC付近まで(156.5km)に相当。
古代より氾濫を繰り返し、大暴れするその様が八岐大蛇にも例えられた斐伊川の河口に当たる境水道は、いわば八岐大蛇の口(※斐伊川は江戸時代初期に実施された大規模な川違えによって流れが変えられ、現在の流路になった)。
現在の境水道は、朝な夕なに様々な表情を見せてくれる。
でもボクは知っていたよ。水木しげるロードから美保神社へと向かう鳥取県道・島根県道2号境美保関線に立つでっかい看板を見ていたからね。
一級河川斐伊川 境水道 国土交通省。
斐伊川の旅の終着となる河口の目印は、境港側では、境港昭和北緑地の先に立つ境港防波堤灯台。
美保関側の目印は、玉井斎場先の境水道上、境港境水道第2号灯浮標。
斐伊川旅の終着。