2006年(平成一八)年3月末時点で完成している高松市内にある建造物(建築物・土木構造物)の中から高松商工会議所建設部会が選定した「高松建造物再発見50選」より漏れた建造物を個人的に拾遺したものを番外として順不同で紹介。なお、同所同部会とは全く関係ない非公式なものであることをご了承ください。

 

番外3.高松三越本館

内町7-1

 

三越の大阪、新宿、銀座に次ぐ4番目の支店として1931(昭和六)年3月17日高松店が開店しました。

1945(昭和二〇)年7月4日の高松大空襲により全館焼失しましたが、3年後に全館修復が完成しています。その後、建替えられ1968(昭和四三)年に完成したのが現在の本館です。

 

 

1997(平成九)年4月23日、瓦町にコトデンそごうが開店するまで、県内唯一の百貨店として盤石の地位を築いてきました。売場面積がおよそ3倍のそごうに対して、本館催事場やバックヤードを売場に転換、さらに店舗東側の駐車場に1999(平成一一)年新館を建設、売場面積を倍化させて対抗。

 

 

コトデンそごうは売上不振などにより2001(平成一三)年1月22日高松地方裁判所に民事再生法の適用を申請して経営破綻し、同年4月15日閉店。後継店舗として同年9月1日に開店した高松天満屋も2014年3月31日で閉店してしまったため、現在は県内唯一の百貨店として営業を続けています。

 

本館の正面玄関に当たるライオン口を入ってすぐの売場を上質の寛ぎ空間として休憩スペースに転換させました。そこでクラシックコンサートなどが催されています。

 

 

本館北口のお車寄せおよびタクシー乗り場にはポーターが常駐し、日本橋本店南口のような高級な雰囲気を醸し出しています。

 

 

丸亀町壱番街ドーム広場の一角に構える三越アネックスの1-2階にはルイ・ヴィトンが入居。

 

 

高松の富裕層の圧倒的な支持を得る同店の2015年度売上は234億6千4百万円、年間入店客数は430万人を記録。

 

 

かつて、駐車場の一角にマクドナルドがありましたが、駐車場ビル建設に伴い閉店。

 

 

2006年4月、本館北側駐車場の駐車場ビル建設に際して実施された埋蔵文化財発掘調査で、大規模な井戸跡が出土。

 

 

井戸の石組みを撤去後に埋め戻され、丸亀町壱番街駐車場ビルを建設。同ビル1階に保管されていた石組みで大井戸が復元されています。

 

 

なお、香川県では三越の発音が独特で「し」。

 

 

対して役には立ちませんが、県人かどうかを見分けるには、「みつこし」と言ってもらうのが最も有効な方法。