毎度ご来店くださいましてまことにありがとうございます。
遡ること半年前、アレックス・カー氏の講演を聞きに訪れた香川県宇多津町。宇多津といって先ず思いつくのが、瀬戸大橋線から見えるゴールドタワー。あとは、宇多津ビブレぐらい・・・。
訪れてみると、新宇多津都市以外に、一社九か寺の周囲に古い街並みが広がり、それらを官民挙げて大切に守っています。
宇多津町は瀬戸大橋の袂に位置する県で一番小さな町。しかし、人口減少が続く香川県内で唯一、人口増が続き、この40年で人口が倍増しています。
町の中央を鉄道(予讃線)が貫き、それに並行して左右に国道193号(さぬき浜街道)と県道33号高松善通寺線が走っています。それら鉄道と街道によってうまい具合に町のゾーニングが形成されています。
古い時代には県道33号以北は遠浅の海で、後に広大な塩田が築かれました。その塩田跡地へ瀬戸大橋の架橋に合わせ宇多津駅が移転・高架化、観光施設や商業施設、中・高層マンションなどの建設が相次ぎ、新宇多津都市と呼ばれる新市街地が形成されました。
宇多津駅の北口には「ふれあい広場」が整備されており、アーティスティックなモニュメントが設置されています。
駅の規模に対して不釣り合いとも思えるこの広場は、四国新幹線が開通した時にホームを建設するための用地として暫定利用されているということです。
国道193号(さぬき浜街道)の先、白くて高い塀に囲まれた広大な空き地があります。
とても危険な陸橋。
ここは、宇多津ビブレの跡地です。
宇多津ビブレの開業は1994年3月20日。直営の衣料品や食料品、飲食店のテナントや県内初のシネコンに加え、ホテルまで併設し、県内では巨大ショッピングタウンの嚆矢として多くの集客を誇っていました。マイカルの破たん後、イオン傘下で営業を続けていましたが、イオンモールなどと自社競合や近隣の商業施設との競争激化によって、売上が最盛期から半減し、2014年2月28日に閉店しました。建物解体後の跡地にはイオンタウン宇多津が今秋開業を予定しています。
新宇多津都市には、観光施設や商業施設のほか、短大が開学。
また、高速自動車道に近いという利点から、物流センターなども立ち並んでいます。
瀬戸内海にほど近くにそびえる金色に輝くゴールドタワー。
瀬戸大橋開通によって大いににぎわいましたがそれは長くは続かず、瀬戸大橋バブル崩壊後、経営難に陥りました。現在は地元企業によって再生が果たされています。
道を隔てて隣接する世界のガラス館は閉館。その不動産は、絶賛売出し中のようです。
タワーの北に宇多津臨海公園が整備されており、「道の駅」や「恋人の聖地」などに指定されています。
公園内には「入り浜式塩田」が復元されており、塩づくり体験ができます(※要事前申し込み)。
復元塩田に隣接して、石造りの塩田水門が移設されています。
「仲桝水門」と呼ばれるそれは高さ5.4メートルで、石造りの水門としては日本一といわれています。
近代的な建物は宇多津産業史料館、愛称は「うたづ海ほたる」。
海ほたるの向こうに見えるキリスト教聖堂のような建物は結婚式場。
恋人の聖地ということもあり、新宇多津都市には多くのブライダル産業が集まっており、「チャペルで結婚式=宇多津」のイメージを抱く県民が多いのではないでしょうか。
沿道の足元には、同町が主催する平成相聞歌コンテストの入選作が刻まれた石碑が点在しています。
なお、同公園は「恋人の聖地」として2006年10月に認定されました。
2009年10月の公園リニューアルに併せて、新しいモニュメントが設置されています。
モニュメントの場所から瀬戸内海と瀬戸大橋が一望できます。
フェンスの向こうは愛憎の激流渦巻く荒海。
その中に身を投じると心身ともに疲弊し、仏門に帰依することになるかもしれません。なので、よい子は決してこのフェンスを乗り越えないでね。
本日はご来店くださいましてまことにありがとうございました。
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