安倍元総理の暗殺事件から一週間。


少しずつ、いやかなり急速に事件の全容が公開されていく中で、政治と宗教の問題が大きく報じられています。

加えてSNS上では様々な意見、意見とも言い難い誹謗中傷が飛び交っていてちょっとしたムーブメントになっている状況です。



公表されている内容のどこまでが真実なのかもハッキリとしていない中ですし、事件そのものについては一週間前とさほど変わらずといった感じです。





ただこの事件をきっかけとする宗教のことや政治のことは思考を巡らせているので、

今回も整理しつつ書いてみようかと思います。


まぁー書きながら自分でもまとまっていない部分がいつも以上に多いことに気付きましたが、今後も考えていくために。



①新興宗教の行きすぎた活動による被害は法の下で裁かれるべきであるし、これらは憲法上の"宗教"とは異なるという解釈をしてもよいのでは。


→いわゆるカルト宗教と呼ばれる団体は、僕の記憶の中では物心ついた90年代初頭くらいから芸能人の入信きっかけでテレビで多く取り上げられていて、ある意味ワイドショー的なネタであったものがオウムの件でそこを大きく逸脱して以降、そういった少々茶化すような対象から"恐れる"対象へと変わって行ったような感覚でいます。


正直、今回の事件により失礼ながらひさびさにメディアでここまで危機感を持って特定の宗教団体を報じているのを知り、それを受け取ったような感じです。


いま堰を切ったようにさまざまその被害が表に出ていることから、ここを契機に世論が法の判断をある意味後押しするような形になってもこの場合はいいと思っています。


きっと一過性になってしまう部分もあるでしょう。

であれば、世論が熱を持っている今こそ公で冷静に裁かれるべきものがきちんと裁かれてほしい。

宗教という括りで過度に保障され続けるのもなんだか違う。


また今まで声を上げられなかった被害者及びその周りの人たちが声を上げやすい環境が生まれるといいなと思います。



②よくわからないものをよくわからないままにSNS中心に感情的に糾弾している様は違和感があるし恐怖を覚える。


→日本は他国と比べ特定の宗教への信仰をあまり明確にしない人が多いように思います。

正月は神社に初詣、結婚式は教会で、亡くなったら仏寺に入る、と言った具合ですから、まぁそりゃそうだよね、っていう。


ひとつの宗教に対して詳しく知らない(たとえば神道による日本の起源とか、クリスマスの由来とか、仏教は誰の教えか、などなど)ことで、少し突っ込んだ事実が公になった時、それに過剰な拒否反応を示す人もまた多いのではないでしょうか。


未知の物事に対する恐怖は当たり前の反応ではありますけど、そこから攻撃に転じやすくなっているのが現在のSNS社会かなと思います。

匿名で不特定多数に言葉を発信できることはコミュニティ形成にはプラスに働くけれど誹謗中傷の温床になってしまっているのもまた現実です。


話を戻して、


よくわからないものをよくわからないままにただただ攻撃する。その対象はさまざまで、今回だと、宗教全体だったり、新興宗教/カルト宗教と呼ばれるもの(と自分が判断したもの)、特定の宗教団体、またその信者、二世、第三者の肯定派否定派、、まぁバラバラです。


まるで自分が全く宗教との接点がないような感じで他人の信仰を侵害したり、また今はまだそこまで目にしてないですが、信者や二世を一緒くたにして傷つけるようなことは違うかな、と思います。


また、飛躍しすぎなのかもしれないけど、

"自分にとっての未知、マイノリティな対象は攻撃する"人が一定数いるということは、宗教に限らず、勝手にその対象に認定されてしまえば理不尽な攻撃を受けかねないということ。

ここが怖い。改めて可視化されてしまっている気がしています。


"裁く"と同時に"守る"こともまた法の下で保障されてほしいけど、いろいろ間に合わない事例は今後も出そうで、むしろ増えそうで、ジレンマです。



③政教分離とはどういった状態を指し、そして現行政治の何が違憲なのかを明確に示すことはもしや不可能なのでは、という懸念と絶望。


→最後に政治の話。


以前にちょっとだけ触れたことがありますが、



政(まつりごと)には元来利権、癒着、その他諸々絡みまくってて、かつ宗教は常に寄り添って存在してきたという認識です。


第二次大戦後半ば強引に政治と宗教が引き離されたわけだけど、当たり前のようにあったものがそう易々とクリーンな距離感で歩めるはずがない。

僕ら側もそれを黙認したり黙殺したりしてきた部分って大いにあると思います。


最初のうちは与党がその関与をバンバン晒されてたけど少しずつ野党までその範囲が広がってきていることを見ると、

これは日本の政治全体が未だに宗教との強い結びつきがあるということがわかります。


というかこんなことみんな薄々わかってたけど、いよいよ公になって、公になったら"正しさ"の名の下で藪から棒に叩く人も出てきているのが事態を混沌とさせている様子。

うーん、カオス。


政教分離の原則に逸脱してるか否かということは、正直賛否両論分かれている現状だと結論出ないままに議論自体がうやむやに収束してしまいそうな気がしています。

切り口としては違法な献金や票集めなどが摘発されればというのはありますけど、問題の本質はそこではないわけで。


目に見えない"信仰"の問題だからこそ着地が全くわかりません。


①で書いた現行法に照らし合わせて違法行為は正当に裁かれるべきというここまでなんじゃないかなぁ、ここは頑張ってほしいし、注視したいところだなぁという感じです。もやもや。



正直、全体を知るための理解をさらに深めなくてはと思う反面、こういった被害や団体の詳細を知ることはとても怖い気持ちでもいます。すっと隙間に入られそうで。なんだか。


人の心、特段信仰心というものは他人のそれも自分のそれもとても怖い。


この辺りは加減しつつ、アンテナは張っていこうと思います。



朝から書いてた後半部分が何故か全部消えてしまって、はじめてのショック。、こんなこともあるのだなぁ、、