ECTを受けて、意欲が出てきた私はなんか手ごたえを感じ始めていた。
「やっていけるかも」
そんな中、土日に日帰りで帰宅した際に、私には相当きついことがおきた。
夫から「言い渡し」があったのだ。
「退院したら、実家でまず1か月過ごしてもらうから」
自宅から、実家(といっても、父が定年後に母の実家に移ったので生家ではない)までは電車で1時間半くらいの距離にある。
ことの真意でが、このようだ。
・2回も入院して電気までやった重度なわたし。もう期待をしていない、まずは実家で自分で家事などできるようにリハビリしてから来い
・私の留守中、子供と家を守ってくれた義母は、退院したら即帰る(わたしとはあまり会いたくない)から、自分でいろんなことを軌道に乗せてできるようなって帰ってこい
という感じだった。相談でない、「決定事項だから」と言われたのが本当に堪えた。
「主従関係に感じた」と日記にある。
1回目の入院の時には理解がある夫のことをべた褒めで書いたがこのころから「精神疾患患者の家族」としての夫やほかのいらだちを私も感じるようになっていた。
振り回されたくない、というのが本音なのだと思う。
結構な口論になり、こういわれたのはも堪えた
「金もバカバカ使いやがって」だ。
私は反論した。入院費はすべて私のポケットマネーから払っている。月に数十万円かかるし、電気もやっているので相当な額だが、そこを言われる筋合いはない、と。
一方で、育休を延長しているので、育休の給付金はあったとしても実際に働く手取りとしては確かにすくない。しかし、それ相応の額をもらっている。
私は、まさか金銭的なことまでなじられるとはおもっておらず、相当なショックを受けて病院に帰った。
精神疾患は、重度で入院する場合にはもちろんお金がかかる。特に体調を考慮して個室を選べばなおさら。そして、身体とちがって、数値がなく、いきなり再発したりする。出口が見えない。
そして、休職や退職に追い込まれもする。
病院に入院していて生活保護を受けているひとがこんなに多いのかと正直驚いた。
うつ病のひともいたが、統合失調症などを長期に抱えている人は、定職になかなかつけなかったり、「作業所」に通ってもお給料は非常にやすかったりする。
私は、福利厚生がしっかりした会社であるので育休中だったし、夫も安定的な企業の社員だ。
それでさえいらだちが出るのだから、これがシングル家計だったらどうだっただろう。
私は自立支援を申請していた。「重度継続」のカテゴリーで、医療費が1割になるのだ。
実は、最近2度目の更新時期が来ていた。
いま(2022年9月末時点)の私は、寛解状態をたもち正直バリバリ働いて納税もガンガンしている。
自立支援を継続するのに、気が引けた。
いまの担当医と話したら「今は元気だけど、それはこうやって継続して通院して毎日薬を飲んできちんと努力して保っているからです。重度継続なんです。何も気に病むことはない」と諭されました。
障害手帳はこのころ申請していたら通ったと思う。手帳があれば控除もあるし、割引の恩恵もあるが、申請は見送った。