けいおん!やたまこまーけっと、平家物語を手掛けた山田奈緒子監督 最新作きみの色。


昨今のアニメ映画には珍しく、説明 セリフがほぼないような印象を受けました。その代わり 手の動きや目線、汗のかき方などで心理描写を補っています。親に言い出しづらい ちょっとした秘密をバンドや 音楽という形でさらけ出そうとする本作には、とても清々しさや柔らかい暖かみで溢れています。


その一方で 言葉にできない感情を観客側が感じ取り、傾聴しなければ面白みが半減してしまう 作品ではあります。


この作り方はタイパ主義やアトラクション的なアニメーションとは正反対の作りです。


そういったものを求めた人には肩透かしかも知りませんが、じっくりと深呼吸をして ゆっくり見てほしい と思います、


トツ子の喜怒哀楽が激しい 表現から、気だるげに見えるきみの中にある優しさ。ルイの戸惑いの中に見える覚悟等、言葉にこそしていませんが 丁寧なアニメ作りでしっかりと見せているように感じました。


学生から大人にまで見てほしい 作品です。