知り合いの社長(スナックや風俗など多角経営されている)


に頼まれて、50人ほどの風俗嬢達に性感染症の講義を


しました。



一般的な講義の後に、座談会形式で進めました。



風俗嬢といっても、あまりにも普通の女の子(女性)


が多いのにはびっくりしました。


(ドラマに出てくるような”けばい”子を想像していたからです。)


そして、何よりも暗いイメージがありませんでした。


究極の接客業ということだそうです。・・・?




風俗嬢のあまりにも、性感染症の知識がないのには


驚愕しました。



そして、あまりにも性感染症の予防・防御していない


のにもただただ呆れました。



B型肝炎やC型肝炎などの肝炎ウィルスや子宮頚部癌


を引き起こす可能性のHPV感染も性的交渉で罹患する


という話しにはびっくりしていました。



そして、何よりもびっくりしたのは、


1割に当る5人の風俗嬢を知っていました。


お相手をしてもらったことがあるということでは


ありません。


(風俗へ行ったことがありませんから。)


知っている風俗嬢とは


私の診療所でお産をして頂いた患者さん達でした。


中には出産後半年も経っていない患者さんもいました。


その患者さんと少しお話をしました。


出産後直ぐに、離婚されたそうです。


妊娠中、ご主人が浮気して、その女性にプレゼントなど


を貢ぎ、多額の借金が出来たためだと言っていました。


離婚して、実家に住んでいたもののご両親が事故で


亡くなられ、ご両親には多額の借金があり、何も残ら


なかったようです。


しかも、ご主人さんから一切、慰謝料などももらわずに


離婚したので、いきなり生活苦となったようです。


過去に仕事をしたこともなく、子育てもあるので、


不定期に短時間で稼げる職業は風俗しかなかった


ようです。


授乳中だけれど、働いているようです。


同情していたら、想像していたよりも良かった


そうです。


収入も良いようでしたが、嫌な事ばかりでは


なく、意外にも楽しい事も多いようでした。


それと、お金が貯まったら得意の料理を活かして


小料理屋か小さなレストランをする予定だそうです。



体にくれぐれも気を付けて、無理しないようにと言って


立ち去ろうとした時、


「実は先生のこと気に入ってたんだ、是非来てください。


お金は取りませんから。」


と言って、お店の名刺を渡されました。


家に持って帰るわけにもいかずに、道のゴミ箱


に捨てました。




何かむなしいようなすっきりしない状況で帰途に・・・