妊娠高血圧症候群の胎児への影響 | 産婦人科専門医・周産期専門医からのメッセージ

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 第一線で働く産婦人科専門医・周産期専門医(母体・胎児)からのメッセージというモチーフのもと、専門家の視点で、妊娠・出産・不妊症に関する話題や情報を提供しています。女性の健康管理・病気に関する話題も併せて提供していきます。

 妊娠高血圧症候群とりわけ妊娠高血圧腎症では、母体に様々な合併症を引き起こすことはすでに述べたとおりです。そして、子宮・胎盤への血流減少から胎盤形成不全・胎盤機能不全が起こります。これにより胎児へも様々な合併症を引き起こします

 子宮・胎盤への循環障害は、そのまま胎盤形成不全や胎盤機能不全の原因となります。

 胎盤形成不全や胎盤機能不全胎児・胎盤系の循環障害へとつながります。

 胎児・胎盤系の循環障害がおこると、胎児の低栄養状態や低酸素状態につながります。

 胎児の低栄養状態や低酸素状態の程度により子宮内胎児発育不全・羊水過少・胎児機能不全・胎児死亡が起こります。

 胎児・胎盤系の循環障害では、軽度であれば胎児の低栄養状態のみが起こります。この場合には子宮内胎児発育不全・羊水過少がおこります。

 しかし、胎児・胎盤系の循環障害が重度になると胎児の低栄養状態のみならず低酸素状態もおこります。こうなると宮内胎児発育不全・羊水過少のみならず胎児機能不全・胎児死亡が引き起こされる可能性も出てきます。

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