2013年2月5日(火曜日)
第1149回 極楽とんぼ
極楽とんぼ国は、樽椅子に操られているライス国に支配されていますが、国民の誰一人そう思っていないのは世界の七不思議の一つといわれています。
一説によりますと、ライス国との戦争に敗れた後、闇の魔王率いる樽椅子の工作集団が現れて、カルト共産主義を信奉している義務教育機関の教師や国立大学の教授たちに魔術催眠をかけ骨髄を溶かしたそうです。
骨抜きにされたかれらは、絶対的平等と絶対的自由などという論理を呪文のごとく唱え、絶対的平和などという曼荼羅図をかかげ、純粋な少年少女たちをたぶらかして骨を溶かしてしまったそうです。
甘く柔らかいスイーツの城に閉じ込められた少年少女たちは、堅いものをかめなくなり、頬骨はなくなりペットボトルの醤油顔となり、教師たちに向かって、「ハゲ」「デブ」「死ね」「やめろ」「マヌケ」「ウザイ」などと悪態をつくキンピラごぼう集団に成長しました。
かれらは大人になっても、口汚い言葉でののしりあい、「 わたし的には……デェ~ 」などと甘ったるい語尾のばしの、だらしない情緒不安定支離滅裂用語連発噴射自己弁護言葉をならべたてるのであります。 そうした親を持つキンピラごぼうたちも同じことを繰り返すようになり、カルト共産主義の教師たちが死んでからも、骨抜き催眠術の効果は連綿と続いているのであります。
しかしこれも世界の七不思議といわれていますが、小国ながら経済力だけは他国にぬきんでて抜群の成果を示し、輸出大国、技術大国とチヤホヤされて通貨も高くなり、海外に出かけては金満国民として札束を見せびらかし、我が輩の国の土地の一部を売るだけでライス国全土が買えるワイぞな、などとほざいた途端、樽椅子の怒りをかい、総量規制という奇策で金の流れる蛇口を全部止められ、借金だよりの不動産・金融・証券業は全壊してしまったのであります。
この損失額は2000兆円といわれ、経済は売るものと買うものとで成り立っている以上、損した極楽とんぼ国の財産は誰かが利益を得たわけで、その内訳は樽椅子がかっさらっていったということです。
極楽とんぼ国の衰退によって、なぜライス国が潤わなかったのか疑問を感じた某人物が追跡調査をしたところ、ライス国の政治的要衝、ジャーナリスト、流通運輸の実質的オーナーである樽椅子の懐に入って、ライス国民には一文も入らず、かえって安くて品質も良い極楽とんぼ国の製品も滞ってしまったのであります。
それにかわって九頭竜国の粗悪で危険な製品がどっと入り込み、値段だけはメチャクチャ安いため、「 安かろう悪かろう 」の復刻となりました。 犠牲はつきものと言いますが、粗悪な玩具の塗料をなめたライス国の幼児たちが数十名亡くなったことも記録しておきましょう。
しかし樽椅子は、一時的に大金が入っても、消耗してしまうのではないかという金満家特有の金銭感覚がありますから、どうやって継続的に貢物をいただくシステムをつくるかと試行錯誤しました。 その結果、極楽とんぼ国の防衛予算を増やし、ライス国から軍需物資を製造原価の十倍という高値で買わせ、その利益を樽椅子がぶんどるというように決めたのです。 これなら極楽とんぼ、ライス両国の国民の目に届かない、たんなる軍需物質の輸出入の商行為にすぎないというわけで、「 その代わりと言っちゃなんだが、貿易赤字については今後あまりうるさく騒がないようにする 」、と取り決めたため、事情を知っている経済団体の裏役たちも唇に指を立てたそうであります。 樽椅子は得た利益の一部をかれらの拠点におくり、軍備の強化と最新鋭の兵器開発にあてているわけです。
その新製品のテストはライス国で行われ、兵器の製造は樽椅子の支配する工場で行われることは言うまでもありません。
水陸両用戦車、無人偵察機、ロボット兵器、無音潜水艦、レーダーを感知しない戦闘機、軍事衛星、宇宙からの殺人レーザー光線、地震波発生装置、気象操作音波器、生物の細胞を破壊する低周波動機。
これらの開発費は極楽とんぼ国の防衛予算と思いやり予算で賄われています。
極楽とんぼ国のかつての盟友であった鉄血国の宰相ビスマルクは、100年後の極楽とんぼ国を予想したごとく、かく言ったそうであります。
「 国際政治というものの神髄は、しょせん弱肉強食でしかありえない。 各国は親睦儀礼 ( しんぼくぎれい ) をもって交わってはいるが、それはあくまで表面上のことでしかなく、万国公法なるものがあっても自国の利益のためだけに守られるものでしかなく、それが不利ともなれば兵力をもってふみにじられるものでしかない。 小国が己の国権と自立を守ろうとするなら、場合によっては軍事力に頼らざるを得ない。 」
鉄血宰相はかように忠告してくれましたが、体力も気力もない極楽とんぼ国の自由民は九頭竜国が攻めてくると、ミサイルロケット傘に救援を求めるものの、稼ぐ力もなくなったかれらをライス国は見捨ててしまうことでしょう。 極楽とんぼ国民はかくして南京虫に食い荒らされ、痒みどめ軟膏薬を全身に塗りたくるのであります。
しかし九頭竜国も極楽とんぼ国にはさぞかき金銀が山と積まれているものと勢い込んで侵略したものの、柱も梁も樽椅子に食い荒らされ、見かけは豪華なものの内実はボロボロであったことに愕然として立ち去って行くのでありました。