変化する医療の基準（関節リウマチ）

新型コロナウイルスが5類になり、箱根駅伝の街道の人が戻ってきてるなと実感した年始でした。

分類の変更というのはいろんな意味で大きかったですね。

さて、この分類や基準の変化。コロナ以外はあまり有名ではありませんが、他の疾患でもたまにあります。

少し昔の話になりますが、「関節リウマチ」を例に出してみようと思います。

過去には「慢性関節リウマチ」と呼ばれていたこの疾患は、2005年より現在の「関節リウマチ」へと名称が改正。

また同時期に発症早期の関節リウマチを分類できる基準の必要性が高まり、1987年に米国リウマチ学会によって発表された分類基準からの変更を、米国リウマチ学会と欧州リウマチ学会が共同で検討。2010年に新しいRA分類基準（新分類基準）が発表されました。

実はこの新分類基準を知らないという方が多いのですが、なんとなく理由はわかる気がします。

旧分類基準にあった「朝のこわばり」「手の関節炎」「対称性関節炎」といった、一般の方でも分かりやすい内容のものが無くなっているんですね。

＜参考資料＞関節リウマチの診断（リウマチ情報センター）

2010年からの新分類基準、詳しくは上記参考資料を見ていただきたいのですが、ざっと項目のみ述べると

◎対象患者

1．1カ所以上の関節に明らかな滑膜炎（腫脹）を認める

2．滑膜炎の原因として他の疾患によるものが除外できる

◎診断基準

１．罹患関節数：罹患している小関節・大関節の数

２．血清学的検査：RF／抗CCP抗体

３．急性期（炎症）反応物質：CRP／ESR

４．症状が続いている期間：６週間

これらの状態や数値を総合的にスコア化し、判断します。

おそらく、パッとわかるのは４の「症状が続いている期間」くらいではないかと思います。

実際、関節リウマチだけでなく他の分類も変更になっているケースがありますので、また機会があれば紹介してみようと思います。新型コロナ5類変更のように皆様の生活が大きく変わるような変更は少ないですが、意外なところで「最近はそう言わない」ということがあるので、知っておいて損はないですよ。

それでは、また✨

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