『Pyromania』からメロディアスになったことをジョーが回想 | ʎʞɹǝ pɐǝɥuǝʞɹ!q

デフ・レパード『Pyromania』 よりキャッチーでメロディアスなサウンドへのシフトはどのように起こったのか? ジョー・エリオット回想

Def Leppard / Pyromania

 

デフ・レパード(Def Leppard)の出世作『Pyromania』。メタリックな最初の2枚のフルアルバム(『On Through the Night』『High N' Dry』)から、よりキャッチーでメロディアスなサウンドへのシフトはどのように起こったのか? フロントマンのジョー・エリオット(Joe Elliott)はUltimate Classic Rockの新しいインタビューの中で、当時の最先端の機材を取り入れたことが大きかったと振り返っています。

「『Pyromania』のために初めて集まったとき、僕たちはマット(ラング)と9ヶ月間会っていなかったので、最後に彼に会ってから(世の中では)何が起こっているのかを話し合った。僕たちが過去にはあまり気にも留めなかったことが、今では本当に根付いていた。例えば、1981年にヒューマン・リーグが『Dare』をリリースして、あの見事なドラム・マシーンを使った“Don't You Want Me Baby”を発表した。そしてニュー・オーダー。オルタナティヴ・ロック・シーンでは、こうしたドラムマシーンはどれも当たり前になりつつあった。でも、いわゆるスタンダード・ロック・シーンでは誰もやっていなかった。1982年、僕らが『Pyromania』を作っていたとき、新しいものはメン・アット・ワークだった。そしてエイジア。スティクスやREOスピードワゴンのような定評のあるバンドは、いつものようにアルバムを作っていた」

そしてエリオットは、バンドがこの新しいテクノロジーを受け入れる絶好のチャンスだったと振り返っています。

「僕らは、このチャンスに全力を尽くした。前作よりもずっとポップでロックなサウンドを持ったイギリスのバンドになった。僕とスティーヴ(クラーク)と(リック)サヴェージは、ピート(ウィリス)が好きだったブルージーでメタルなものよりも、ポップでロックな方に傾倒していたので、少し枯渇しつつあった。フィル(コレン)が僕らに参加したいと言ったのも、僕らの方向性がそうだったからなんだ。

“Photograph”のような曲は、ボストンのようなバンドに近い、親しみやすいロックだった。単なるメタルとかそういうものじゃなかった。フィルは素晴らしいシンガーだったから、大きなハーモニー・ヴォーカルは彼を惹きつけるものだった。僕とサヴ(リック・サヴェージ)はいつもそこに行きたいと思っていたんだ。

1979年の『Def Leppard EP』を聴いてもらえればわかると思うけど、“Ride into the Sun”はポップ/ロック・ソング。“The Overture”の半分はとてもメロディアスだ。僕たちはいつもその両方をやりたかった。クイーンのように(自分たちの)“Tie Your Mother Down”、“Now I'm Here”、“We are the Champions”、“Bohemian Rhapsody”が欲しかった。多様性も欲しかったんだ」