SCANDAL『LUMINOUS』 | ʎʞɹǝ pɐǝɥuǝʞɹᴉq

SCANDALが最新作『LUMINOUS』で見つけたひかりの正体──「自分たちが発光していると信じたい」ロングインタビューでその核心に迫りました!

2024.04.23 18:00

ROCKIN'ON JAPAN 編集部日記

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SCANDALが最新作『LUMINOUS』で見つけたひかりの正体──「自分たちが発光していると信じたい」ロングインタビューでその核心に迫りました! (2024/04/23) ROCKIN'ON JAPAN 編集部日記 |音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

 

 

アルバム全体を通して鳴らされるバンドサウンドは、瑞々しくも何十回何百回と繰り返し紡がれたアンサンブルとして、聴く者の脳裏に優しいひかりの道筋を刻みつける。

今年で結成18周年を迎えるSCANDALは、昨年「同一メンバーによる最長活動ロックバンド(女性)」としてギネス世界記録を樹立。文字通り世界一になった。
コロナ禍でリリースされた前作アルバム『MIRROR』(2022年)は改めて自分自身と向き合いながら、迷いや葛藤も吐き出しながら、ある種身も心もすり減らしながらひたすらに音楽と、そしてバンドと見つめ合った結果生まれた1枚だ。

そしてそこからギネス世界記録という通過点を過ぎ、「続けること」というバンドの命題に一つの解答を導き出したあとにたどり着いたのが11枚目のアルバム『LUMINOUS』。

 

 

今作には、
《笑顔になれるくらいシンプルな/私に生まれてよかったって思うよ》(“群青 pleats”)
《何度も何度でも手を伸ばすよ/最高のフィナーレ飾るまで》(“ファンファーレ”)
といった具合に極めてプリミティブな言葉で「始まり」と「終わり」を示唆する言葉が肯定的なメッセージとして紡がれている。

それは今回のインタビューを読んでもらえればより深く、鳴らさる音とともに響くと思う。
TOMOMI(B・Vo)はインタビューで、「光のほうに歩いていってると思うし、自分たちが発光していると信じたいなって」と笑顔で語り、RINA(Dr・Vo)は「どこに行っても自分たちが輝いてたら、暗闇なんかないんだって思えたんですよね。だから走って行こうって思えた」とその目を輝かせていた。

歩いては立ち止まり、立ち上がり、再び歩きを繰り返し様々な季節を経た彼女たちは今、笑顔で駆け出している。その軌跡を『ROCKIN'ON JAPAN』5月号で確かめてほしい。(橋本創)

 

 

 

 

【JAPAN最新号】SCANDAL、ついにたどり着いたギネス世界記録と、今見つけた「二度目の季節」──11枚目のアルバム『LUMINOUS』をめぐる日々を語る

2024.03.29 12:00

 

 

【JAPAN最新号】SCANDAL、ついにたどり着いたギネス世界記録と、今見つけた「二度目の季節」──11枚目のアルバム『LUMINOUS』をめぐる日々を語る (2024/03/29) 邦楽ニュース|音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

 

私たちはバンドを続けるっていうことが得意だったから、いつまでも続くものだとどっかで思ってて。
だけど世界一になったときに、この先どこまでやれるのか、あと何回4人でライブができるのかみたいなことを、初めて考えたんです(TOMOMI)

SCANDALは昨年、「同一メンバーによる女性最長活動ロックバンド」としてギネス世界記録に認定された。少しエモーショナルに言い換えると、あとにも先にも似た存在のいないバンドとして歩んできた、17年間という長い挑戦の季節を経て、その存在自体が文字通り「唯一」のものであると認められた、ということになる。すごいと思う。何より素晴らしいのは、この「事実」が4人を今あらためて強くしたということだ。

『LUMINOUS』は11枚目のアルバムだが、11枚目、17年のキャリアをして、過去イチのピュアさで「バンド」作品を作れてしまった、それは一体なぜなのか。本人たちも振り返ってくれているが、それはつまり、「世界一になったあともSCANDALを続けていくこと」を宣言するような作品を作らなくてはならなかったから、なのだと思う。バンドを続ける理由を、4人分詰め込んだ作品、として聴いてもらうとこのアルバムの佇まいはより親密に、よりリアルになる。SCANDAL最高傑作、と言ってもいいと僕は思っている。

インタビュー=小栁大輔 撮影=トキ
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年5月号より抜粋)

 

 

続いてきたからこそ奏でられる音、放てる輝き

SCANDAL『LUMINOUS』
発売中

ALBUM

 

 

 

どこかで聞いた「アンチエイジングよりウェルエイジング」みたいなコピーを思い出した。

昨年「同一メンバーによる最長活動ロックバンド(女性)」としてギネス世界記録に認定され、まさしく前人未到の領域に突入したSCANDALの約2年ぶり、11枚目のフルアルバム。

シングルリリースされた“Line of sight”や、TVアニメ『HIGHSPEED Étoile』EDテーマ“ファンファーレ”といったアグレッシブに疾走するギターロック――彼女たちが積み上げてきたスタイルの最新形と同等の輝きを放つのが、AORやソウル、R&Bの香る「大人」な手触りの楽曲である。

決して渋いわけじゃない。晴れやかながらコシのあるグルーヴを放つ“群青pleats”やEOWとの共作曲“Plum”など、いずれも無理なく自然で華もあり、「そういう音楽がトレンドだから取り入れてみた」というより、今の4人の嗜好や心地よさに忠実に生み出したのだろうという想像がつく。

バンドの到達点を示すだけでなく、記録更新を続ける先の未来にまで想像を巡らせたくなる快作だ。

(風間大洋)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年5月号より抜粋)

 

SCANDAL「Line of sight」- Music Video

 

SCANDAL「ファンファーレ」/ Fanfare - Music Video

 

SCANDAL「ハイライトの中で僕らずっと」- Music Video