ベッドの上
横たわる僕の ―― 僕の粒子の
右手の中指の先端の一粒が零れるのが合図。
肉体から離れて
解放の歓びを感じるのか
孤独の悲哀に包まれるのか
消滅の覚悟を決めて煩悩を棄てるのか
粒子の気持ちなんか僕にはわからないけれど
一粒は二粒に
二粒は四粒に
四粒は八粒に
音もなく
だけど確実に
少しずつ加速度を増して零れていく粒子は
ある時突然
まるで堰を切ったかのように
さらさら
さらさら
さらさら
さらさら
誰も停めることが出来ない崩壊のステージで
刹那のダンスを踊り
ステージを降りて神に召され
踊り疲れた身体を丸めて眠り
目覚めることも忘れて長い夢を見るから
夜が明けても僕の粒子は還らない。
僕という存在が
誰かの夢の一部ならまだ救われるのに。