あの時僕は小船の上で、「青より蒼い BLUE」 に見惚れて泣きそうになっていたっけ。

あれはまだ僕が君に出逢っていなかった頃のハナシ。
あの時僕は丘の上で、「沈まななかった太陽」 を飽くことなく眺めていたっけ。

あれはまだ僕が君に出逢っていなかった頃のハナシ。
あの時僕はあの門の手前で、「アーチの中に収まる双子のビル」 をお気に入りのひとつに加えようと決めたんだっけ。

あれはまだ僕が君に出逢っていなかった頃のハナシ。
あの時僕は橋の上で、「夕焼けの中に浮かぶ彫刻たち」 に目を奪われたまま佇んでいたっけ。

あれはまだ僕が君に出逢っていなかった頃のハナシ。
あの時僕はあの街角で、「来年もココで暮らし続けること」 をココロのドコかで願っていたっけ。

あのままあの街で暮らしていたら僕は今
あの風景を知らずにいただろうし
君の存在も優しさも知らずにいたのに
―― それは哀しいと思えるのに ――
全てを取り消してあの街角に戻りたいと思う僕に
時々なるのもまた本当だったりするワケさ。(失笑)