辞表を出した春の終わり
91 日間の休暇を貰った 2000 年の夏
海の向こう
ココロの荷物は小さな島に置いたまま
笑顔の中で過ごした日々
非日常が日常
「初めまして」 の場所と 「ただいま」 の場所 ――
あれは確かミュンヘン
3 度目のミュンヘンならまだ夏の頃
4 度目のミュンヘンならビアフェスタの時
ホステルの PC
届いてた E メール
....そうか。
理解を超えた文字列
日常を置いてきた場所からの悲しい報せ。
―― あれは 3 度目のミュンヘンの時だ。
「よしみちゃんは墜ちたんじゃない。飛んだんだ。」
りおが言った。
アタシの近くにだけあった笑顔とシアワセと非日常
彼女が抱えてた
儚げな笑顔の下の痛み
透明過ぎて実体が見えない 「生きていられる」 幸運と幸福
逃れたくても逃れられない日常
「生への執着」 がない
それがお互いの人生が交差した理由だったのに
アタシには飛ぶ勇気もパワーもなくて
だけど彼女はそれを手に入れて。
「みさちゃん。
凄くいい方法思いついちゃった。
でも、みさちゃんが真似するから教えてあげない。」
ヒミツを教えてくれないまま逝ってしまった彼女。
旅の途中
最後に立ち会えなかったアタシ ――
今もドコかで 「彼女の不在」 を信じられずにいる
旅の終わりに辿り着けないアタシ。
優しかった彼女の最初で最後の意地悪は
ヒミツを KEEP したまま旅立ってしまったこと?
終わりのない旅をアタシに残したこと?
どっちなんだろうか。