今回は、ソ連軍などを。

ソ連軍は、軽機関銃(DP28、DP1928)と重機関銃(PM1910、マキシム重機関銃のコピー)を使用しています。

軽機関銃は、比較的軽量で約9キロと使いやすいものでした。上部に弾倉を持つため射撃姿勢に多少の問題はあるものの、600発/分と良好な発射速度でした。ただ、ベルト式給弾ではないので、弾倉の取り換えに手間がかかるのはソ連らしいと言えばその通り。

7.62×54ミリという弾薬は、古い形式とはいえそれなりの威力はあるので、制圧用としては使いやすいようです。

距離5で8火力、距離0で3火力とかなり火力があり、ドイツ軍と対峙しても活躍はできそうです。

重機関銃は、約27キロと非常に重く、水冷式であるがため、使い勝手はあまりよくありません。発射速度は、550発/分と平凡ですが、ベルト給弾式のため、火力の提供には最適でした。

距離5で11火力、距離0で6火力ですが、運用としては、他の兵士との協調がうまくいくと相当に強い兵器です。

 

イギリス軍は、軽機関銃では、ブレン軽機関銃を使用し、重機関銃としヴィッカース重機関銃を使用しています。

両方とも、7.7×56ミリの銃弾を使用しています。

ブレン軽機関銃は、約8キロと軽量な部類に入る機関銃で、上部から差し込み弾倉方式のかなり頑丈な機関銃でした。500発/分と発射速度はそれなりにあるため、前線では使いやすい兵器ではあったようです。

距離5で6火力、距離0で2火力であり、多少見劣りはしますが、他の兵士との協調では強い兵器となるはずです。

ヴィッカース重機関銃は、水冷式で全体の重量が36キロほどあるのですが、水冷とはいえ、水を回収して再利用できるシステムなため砂漠でも使える優秀な兵器でした。非常に故障の少ない機関銃として有名で、450発/分の発射速度と遅いですが、優秀な兵器でした。

距離5で12火力、距離0で7火力であり、かなりドイツ軍とは渡り合える強い兵器です。

 

日本軍は、軽機関銃では、11年式と96式があり、重機関銃では、92式があります。

11年式軽機関銃は、38式歩兵小銃などのクリップ式実包(6.5×50ミリ)をそのまま使用できる兵器でした。実用的には良くできているようですが、実戦ではこのクリップ式はごみやほこりを巻き込む構造として故障の1つの原因でした。ただ、兵站の概念では、歩兵と共同での運用が楽なのは利点でした。重量は10キロであり、発射速度は、500発/分と良好でした。距離5で6火力、距離0で2火力であり、多少火力は不足しますが、歩兵との連携で火力を補えば使える兵器です。

96式機関銃は、非常に面白い兵器で、銃剣を装着でき、狙撃用のスコープも装着できました。この機関銃も38式歩兵小銃などのクリップ式実包を使用し、ほこり対策をした機関銃でした。銃剣を装着すると命中精度が向上するらしく、実戦でも装着した状態での射撃例は多かったようです。重量は約10キロで、発射速度は、550発/分でした。距離5で6火力、距離0で2火力であり、11年年式と同じ扱いになります。

92式重機関銃は、唯一過去と異なる7.7×58ミリと大型の弾薬を使用した兵器です。運用は完全な機関銃チームとして編成し、機関銃を運用する分隊と弾薬だけを供給する分隊で1つの小隊としていました。他の国とはかなり異なる編成です。機関銃は、本体と三脚で構成され、55.3キロと相当に重たい機関銃です。少し異様なのは、発射速度は450発/分と遅いことです。ベルト給弾式ではない、水平の30発弾倉を使用していたので、4秒程度で打ち尽くすと交換する手間がかかる機関銃でした。ただ、機関銃が重たいため、反動がほぼなく命中精度は良かったようです。距離5で11火力、距離0で6火力であり、使い勝手は良いです。

 

五か国の機関銃を見てきたのですが、アップフロントでは火力差が大きくなく、最終的には、どれほど火力を集められるかということに行き着くようです。機関銃の移動も本来、重機関銃であれば、数名で運ぶのですが、それも省かれているためアップフロントでは軽快に使用できます。

日本軍は以外に良い機関銃を持つことになるのですが、38式歩兵中の火力は、短機関銃レベルなため火力不足であきれるのは確かです。やはり、優秀なドイツ軍とアメリカ軍は、機関銃との運用でも群を抜いています。