ニコンDXフォーマット最強モデル、ことD500。
D500は大容量バッファ、約10コマ/秒の高速連写とスポーツ、野生動物などの撮影にもってこいの性能を備えています。
また、メモリーカードスロットは、XQDと、UHS-IIに対応したSDカードスロットを備えています。 今回は、サンディスクの最新SDカードラインナップを使用し、連写のテストを行ってみたいと思います。
■今回使用するSDカード
今回使用するSDカードは次の4種類です。
・サンディスク エクストリーム プロ SDHC UHS-IIカード 32GB
・サンディスク エクストリームSDHC UHS-Iカード 32GB
・サンディスク ウルトラ プラス SDHCカード 32GB
・サンディスク SDHCカード 32GB
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スピードクラス |
読取り |
書込み |
エクストリーム プロ UHS-II |
CLASS10, U3 |
最大300MB/秒 |
最大260MB/秒 |
エクストリーム |
CLASS10, U3, V30 |
最大90MB/秒 |
最大40MB/秒 |
ウルトラ プラス |
CLASS10, U1 |
最大80MB/秒 |
- |
スタンダード |
CLASS4 |
- |
- |
注目は、UHS-IIに対応したエクストリーム プロUHS-IIカードのパフォーマンスがどの程度発揮されるかですね。
■連写とカメラ内バッファ
カメラの記憶装置には、メモリーカードの他に、一時的にデータを保存するバッファが搭載されています。 バッファの容量内の連写であれば、枚数に違いはありません。 しかし、バッファを使い切った後の連写速度にはカードの性能による違いが出ます。
また、撮影が終わり、バッファのデータをメモリーカードに書き込む時間も、カードによってかなり差が出ることが予想されます。
■カードスロットの規格・リードライト性能
カメラのカードスロットには、XQD、CF、SDといった形状の違いのほか、UMDAやUHS-Ⅰ、UHS-Ⅱといった、速度・転送方式による規格もあり、カメラに合ったカードを使用することが重要です。
事前にカメラの取扱説明書などで、対応したメモリーカードの種類や仕様をきちんと確認し、対応するカメラの性能を引き出せるメモリーカードを購入することが重要です。
■テスト条件
カメラ:Nikon D500
レンズ:50mm F1.4
シャッター速度:1/250
絞り:F1.4(開放)
ISO:100
連写モード:高速連続撮影
記録モード:JPEG(FINE L)
1.リモートレリーズを使用し15秒間シャッターを押し続け、15秒間で撮影できる枚数を計測。
2.15秒経過後、カメラ内バッファが開放されるまでの時間を計測
D500のSDカードスロットは、UHS-II対応となっているため、エクストリーム プロの性能が十分に発揮できるのではないかと思われます。
では、実際に映像をご覧下さい。
■測定結果
結果は以下のようになりました。
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15秒撮影枚数 |
バッファクリア時間 |
エクストリーム プロ UHS-II |
150枚 |
4秒60 |
エクストリーム |
135枚 |
12秒01 |
ウルトラ プラス |
101枚 |
23秒35 |
スタンダード |
71枚 |
1分49秒54 |
大容量のバッファを搭載したD500ですが、カードにより、撮影枚数に差が出ました。
エクストリーム プロ UHS-IIカードは、15秒間で150枚とカメラの性能通りの撮影枚数でしたがエクストリーム プロ以外のカードは、連写中に速度低下を起こし、撮影枚数が減少しました。 特に、スタンダードでは、エクストリーム プロUHS-IIカードと比べ半分以下の枚数しか撮影できませんでした。
また、注目はバッファクリア時間で、撮影枚数の差もありますが、 エクストリーム プロ UHS-IIカード は4秒60、エクストリームは12秒、スタンダードに至っては、撮影枚数が、半分にもかかわらず、バッファクリアに1分49秒54と約24倍の時間がかかりました。
まとめ
カメラによっては、カードスロット性能によって、SDカードの速度を十分に活かせない機種機種もある中、Nikon D500では、高速なカードほど連写可能枚数が増え、バッファクリア時間も短くなり、SDカードの性能をフルに引き出せることがわかりました。
特に、エクストリーム プロ UHS-IIカードでは、カメラの性能である1秒間に約10枚という連写速度を維持しており、D500に最適と言えるのではないでしょうか。
※測定結果は、撮影モード、ISO感度、フォーカスモード、被写体、そのほかの条件により異なる場合があります。 上記結果を保証するものではありません。
※当初撮影条件を非圧縮RAW+JPEG(FINE L)と記載していましたが、JPEG(FINE L)の誤りでした。 お詫びして訂正いたします。