『サンデーサイレンスの死』


 流れ星が消えた・・・ 


 私の中ではショックで… 

 未だに信じたくない現実で…

 信じられないよ… 


人の言葉は恐怖だね… 


本当に馬が好きな人は違うんだけど…


本当に馬が好きな人ってその馬の命を重視してるから簡単に言わない。


 私の携帯に届いたメールは…数人を除いて殆ど… 


「スペシャルウィークに期待・トウカイテイオーの時代だ・テイエムオペラオーが頑張る」


このような内容ばかり… 


SSの後継は牡牝共にたくさんいるから産駒たちに期待…というのが殆ど…

 確かに…

彼は日本ではあふれるくらいの血を… 

でも…彼の死がイコール産駒なんて考えたくない… 


SSはSS… 

彼は… 

サンデーサイレンスはこの世にひとつしか存在しない貴重な命… 

大切な存在… 

本当に… 

あと10年は普通なら生きられた…


種付けをほどほどに自分のペースで生きられる余生をあげたかったよ…

彼が人ではなく…

馬であるがために…


人はそんなことを簡単に言えるのかと思うと…


本当に悲しくなる…


そういうふうに考える人間たちは自分にもし、子どもがいて…


サンデーのように苦しみ続けている姿を見たら安楽死させてくれと願い…


苦しむよりラクにさせてあげたいと本気で思うのだろうか…


例えば生き地獄を味わってる人が…


自ら命を絶つ行為は安楽死とは誰も認めないだろう…


彼が馬であるがために…


彼が人以外の動物であるために…


確かに私もステイゴールドには親父を越えてほしいと思ってたよ…


それは、ステイがイマイチで種牡馬の話なんてぜんぜんない時から…


だけど彼の子は彼の子であって…


彼は彼なのに…


昨日…


一面がサッカーで…


トップ記事にもなっていなかった朝刊をいくつか買って…


読んだ内容が辛かった…


生かして欲しいと私は願った…


関係者も生きる方向へと考えてくれた…


海外からもサンデーへ応援のメッセージがたくさん届いていた…


でも…


蹄葉炎発症後のサンデーの闘病生活は…


二時間しか眠れず…


ほとんど飼い葉も…


でも…


サンデーは必死で生きようとしてた。


自分は負けないと信じてた。


頑張った。


気持ちだけは負けなかった。


けど…


命に終わりがあるがために…


病気には…


勝てなかった…


彼にとって…


自然に逝くのがよかったのか…


安楽死で苦しむことなく逝くのがよかったのか…


複雑です…


でも…


最後は眠るように…


静かに…


記事を読んで悲痛で複雑な思いがますます埋めつくす…


戻ってきてサンデーサイレンス…


2002/8/21記