久し振りに相談員の話を書いてみる。

もう10年も前のことになる。
窓口で職業相談の仕事をしていたときのことである。

配偶者の転勤等の都合で、地方から東京に来た30代の女性が窓口に来た。
それまで、その地域で働いていた仕事を退職してきたので、次の仕事を探したいという人だった。

それ以前の仕事は、詳しくは書けないが、その地域全体を詳しく知ることができる仕事。
地理や歴史、産業や文化を十二分に知ることができ、そして、学んだ知識と経験を生かせる職種である。
この人は、今までの仕事の内容を、自信をもって説明してくれた。

こんな人なら、すぐにでも、採用担当は採用したくなるだろうな、という感じの人だったのである。

この人に一番合う仕事が思い浮かんだ。
この地域のある県の東京事務所。

もし、故郷とのしがらみが嫌でないとしたら、一番合う仕事だなと感じたのであった。

この人ならどんな場所でも明るく仕事ができるなと感じたのである。