漫画家のよこたとくおさんが亡くなった。
享年85。
藤子不二雄や赤塚不二夫、石ノ森章太郎の入っていたトキワ荘の住人の一人である。
福島県の出身。
東京に来て、働いていた会社を辞め、赤塚不二夫としばらく都電西荒川駅のそばに会った借家で共同生活をしていたのだそうだ。
実は、ネットで検索すると、この西荒川の借家。
都電マニアのサイトに写っているのだそうだ。
その後、鈴木伸一が抜けた後に、トキワ荘に入っていたとのこと。
個人的に知っている作品は、「マーガレットちゃん」。
集英社の少女週刊誌「マーガレット」に連載されていたギャグマンガ。
少女週刊誌を読んでも、意味が分かるのは、このよこたとくおと巴里夫と楳図かずおと宮のぶなおと土田よしこだけだった。
なので記憶している。
後は、政党機関紙少年向け版に載っていた「コケ太とタケ子」。
このあたりは、みな、ほのぼのとしたキャラクターたちのギャグマンガであった。
ちょっと変わっていたのが「タマオキくん」。
調子のよい男の子が、仲間たちの間を言葉巧みにおだてながらすり抜けていくというそれまでの流れとは少し異なったちょっと毒のある漫画だった。
「タマオキ」の名は当時のテレビの司会者・玉置宏からの借り物であろう。
掲載誌を確認したら、少年キングだった。
1960年代ギャグ漫画の王道を行くようなキャラクターは、やはり時代性が強いものだったのかもしれない。
その後は、学習漫画等に活躍の場を展開されたらしい。
85歳である。
再現されたトキワ荘を見ることが出来た数少ないメンバーである。
自分たちの広げた漫画の世界を確認し、先に行った仲間たちに報告する立場になったと言えるのかもしれない。
よこたとくおさんのご冥福を心よりお祈りします。