断っておきますが、これから書くの、長~いよ~ッ。
生前処分で断捨離って話じゃありませんが、ここんところ少しずつ蔵書を片付けだしております。
実はオバチャン仲間が自宅に有る本のほとんどを、ブッ●オ●に持ってったら、一冊、まさかの高価買取されたって!聞いたから・・・
それは・・・
『蓮舫の水着写真集』 (そーいやーあのひと。昔は化粧品かなんかのキャンギャル(←死語)でしたな!)
だそうでございます (・・・ ニーズがあるんだ!)
・・・
マ、それはソレとして
日本SF界の重鎮、小松左京。
多作でございまして、ルポルタージュだって書いてんの。
うちにある本ね!
文庫のこの本の初版が昭和48年8月15日
文中に 『戦後18年もたって!・・・』 なんて記述もございます(瀬戸内 編 49ページ より) 。今の朝ドラの時代の、少し前でございますね
そのなかに
『27世紀の未来人との混血児がもっている【ポケット型のエンチクロペディア・ヒスタリカ・ヤポニカ】 - この27世紀の小さな手帳ほどのマイクロ百科事典の情報量は、優に日本大百科事典全冊にひってきする・・・』
という記載がございます。
だ・け・ど。
27世紀じゃなくって21世紀のスマホ、すでに通信を介してという状況のもとで、言うまでもなく、検索できる情報量は一種類の百科事典など比較にならないんでございます。
単体でだって、数種の百科事典と数種の国語辞典と多国語の外国語辞典と多国語の会話通訳機能を用意している専用機が、ジャパネットタカタやテレビやラジオで通販されてる時代でございます。
通訳ソフトだってケータイの無料アプリで見つけられる時代でございます。どんだけ時代が前倒しになってんだか!いまや。時代は1950年代の最先端SF作家の想像を、遥かに上回っているのでございます。
で、逆にこんな本、お茶の水の古本屋街でだって見つけるのは難しうございましょうなァ。
捨てるも売るも、悩むんでございます。小松左京全集には入ってるんでございますけどね・・・
さて、そろそろ本題、前置きが長いよね。
昭和で言えば昭和四十年代から、アメリカなら’50年代から花開いたSF文学。当時は『文学』とは認めない風潮が主流でございましたが。
当時は米ソ冷戦時代。
意味不明?
な若い方は御自身でお調べください。
いまやフツーの情報は二束三文と化しておりますが、本質に迫れるのは玉石混交の中から玉を拾い出せる人だけでございます。
あ、また余計な事を・・・。
米ソ両大国がツッパリあって、あわや熱核戦争勃発!?という恐怖のもとにあった時代。SFのネタの一つに原爆戦や水爆戦でございました。熱核戦争後の人類がどうなるか?とかでございますね。
ヒロシマやナガサキが身近だったのね。
で。
あれ?って思ってほしいんでございます。
今まさに。あの、北の将軍様の国が核兵器&ミサイル開発の実験してるのに
’90年代、中東の『大量破壊兵器』を懸念して国連指導(?)の多国籍軍が一国の指導者を亡き者にしたのに
おなじく’90年代に崩壊したソ連から、ハンドリングできるほどにコンパクト化された核兵器が行方不明となってるのに
’70年~’80年代、某共産党主義国のゴビ砂漠では、地上での核実験を繰り返されたのに
’70年代後半以降のSF界で、熱核戦争を題材にしたものが極めて少なくなっております。
問い: なんで?
答え: あまりにありふれたから!
市場で売れるお話でなくなったんでございます
3.11で、F1の事故を経験して ・・・ !、あ、そうか、チェリノブイリやスリーマイル島、東海村原発臨界事故とか、これまでも沢山の事故があったんだ、って、いまさら気付いた。
ああ、F1だっけ。チャンと言えば、福島第一原発。
原発って、冷却水が無くなったら『ハイそれまでよ・・・』なのね。
あの時、初めて知ったのでございます。
でも。
まあ、この先、原発を廃炉にするなら、日本なら何とかするよね。
事故が起きてもナントカ出来るよね!と。
いまや神話でも、そう思いたいんでございます。
んが! それを、日本の西隣にある某国々に、その覚悟を求められましょうか?
ま、出来ないよね・・・
そうなると、あとは簡単!
ひとつの原発で事故が起きる。
一つの原発で使われているウラニウムは、ヒロシマ原子力爆弾に使われていた量の数十~数千倍
その、ウラニウム並びに生成されたプルトニウムその他の放射性物質が爆発的に拡散・・・
そこにいる原発管理の人は逃げる、事故は拡大する。
それを見た他の原発作業従事者、管理者。そこもそうなるのは分かっているから逃げる。
その原発も作動不全となって 以下同じで、略・・・
北半球の核汚染は気象的事象で万遍なく拡散されまして、時間軸を百年千年単位でとれば、南半球への拡散もスグでございます。
この前、生物発生が38億年前から40億年前ではないか?という発見レポートがございました。
でも。それが40億年前でも、高レベルの放射線被曝なんて、いいとこ太陽からの放射線由来でございます(ま、ソレはソレでキッツイんでございますけど)。花崗岩などからの低レベル放射線や太陽風の高エネルギー放射もあるけど、日常の多くは紫外線レベル。地上ではいろんなアレコレで空中の放射線は相当量が減殺されてるんでございますね。
地球上にあったプルトニウムに代表される高放射性物質は既に原子崩壊済みでございますので*1、今後起きるであろうウラニウムの核反応で産出されるプルトニウムによる生物毀損は経験したことがございません(厳密に言えば、ガボン共和国のウラニウム鉱山で自然核分裂反応の跡が見つかっておりますので、その地域でプルトニウムの放射線汚染はあったかと推察できますが。ウランが自然に集まって核分裂爆発したんだって。自然って凄いなあ)。
生存中に毎時数シーベルト~数十シーベルトの汚染を受けて生き残れる脊索動物は、多分いない事と思うのでございます。
地球史上、生物大絶滅は何度もございました。隕石・小惑星落下、大カルデラ噴火、超寒冷化による地球全表面氷結とかございましたけど、超高強度の放射能汚染は未経験でございます。
原因作った人類がクタバルのは自業自得でございますが、哺乳類・爬虫類・両生類・魚類といった脊索動物も側杖喰って絶滅でございましょう。
節束動物その他の動物門のホトンドだって、植物や菌類だって『高等』とされるものほどが巻き添えでございましょう (原爆戦の後に、ゴキブリとネズミが生き残り繁栄するSFがございましたが、奴等とて生存不能でございます) 。
私見で申しますと、もともと放射線汚染に強い藻類や菌類、地表から隔絶している深海底熱水噴出孔に生息する生物群くらいしか生き延びられないんじゃないかな。
なんてハタ迷惑な人類!
あとは生命の図太さに期待するだけなのでございますけど。
だけどプルトニウムの半減期が二万五千年とすると(そんなに劣悪な環境で生き続けられる生命って、あるかな?)、千分の一になるのが約三十万年後でございます(計算に自信なし!)。地球誌や天文学的にはホンの僅かな時間でございます。
もしも、後世で地上に生物が繁殖し始め、知性を得て、過去をほじくるようになって・・・
もしも、他星系からやってきた知性体が、僅かに残る人類の遺跡の類を発掘しだして、
「なんで、こんなに急に全生物が絶滅したのかな?」と疑問に思うのかと思うと、
人類、宇宙レベルでオオバカモノでございます
んなのに、地球生命の持続に関しては
『大丈夫っ!』
と思っている変な媚でございます。
いのちって、しぶといモンだと思うのでございます!頼むぞ!いのち!
で、あってほしいなあ!と思いつつ、独り者の気楽さで将来については『書籍上の事レベル』で思っておりましたが
『標高2800米』 樋口明雄 2011・11・26刊 出版社 徳間書店
偶然(?)この本を読んだら・・・。媚なんかよりもずっと明晰な論理で、破局を描いております。いやはや、さすがにプロの書き手でございますな。読んでて引きづりこまれました!
困ったなあ。媚の独りよがりで済んでたらよかったのに・・・
どうしたものかな?どうしようもないなあ!
(*1 地表にも半減期の長いプルトニウムが存在しております)