以前、過去(このブログ開始より前の時期全般)に弾いた曲を自身の覚書としてリストアップする作業をしたことがある。中級に進んだあたりからをカウント対象として「大学進学でレッスンをやめるまで」「大学のピアノサークル時代」「ピアノ再開からブログ開設まで」の3期に分けて整理し、「弾いた曲」というテーマに分類してある。

 

そのリストの中にはグリーグの曲はないのだが、実は今回の「トロルハウゲンの婚礼の日」は私にとっての初グリーグではない。高校生の頃に何かを1曲だけ弾いている。タイトルもメロディーも覚えていなくて「何か」としか言えないので、入れるに入れられなかったのだ。

 

私、記憶力は悪くないはずなのだが…いや、むしろ無駄にいいというか、どうでもいいようなことまでよく覚えているようなタイプで、人から驚かれることが多いくらいなのだが、どういうわけかその曲に関しては「グリーグの何かを弾いた」ということ以外、すっぽり記憶から抜け落ちている。特定を試みてはみたのだけれど、どうしてもわからなかった。「抒情小曲集」あたりが怪しいと踏んでいたのだが、IMSLPの楽譜を見ながらYouTubeで全曲聴いてみても、それらしきものは見つからなかった。その他、小曲も片っ端から当たってみたが、やはりどれも「これじゃない…」。

 

レッスンで使用したのは、とーっても古いピアノピースだった。全音ピアノピースの表紙デザインは、私がピアノを始めた頃にはすでに今現在販売されているものと同じだったが、先生に手渡されたのはアカンサス模様のレトロな雰囲気の表紙。教室の長期在庫として残っていたのだろう。お支払いした楽譜代は50円(驚)だった。しかもこの曲、レッスン当時には廃番になっていたらしい。一覧表で見かけた覚えがない曲だなぁ…と思って手持ちのピースの裏表紙で確認したら、該当の番号には別の曲が入っていた。

 

…と、そんな細かいことを覚えているのに、肝心のところが丸ごと抜けてしまっていて、タイトルも分からなければメロディーもまったく頭に残っていない。楽譜は大昔に実家に置いてきてしまって、取り戻すことができない(絶縁して四半世紀たっているので)。確かに弾いたはずのグリーグが1曲、幻の曲となってしまっている。レッスンで使ったものと同時期に発行されたピアノピースが1部あれば解決するはずだけど、そんなの、親やそのまた親の代からピアノに親しんでいるようなご家庭でもなければ残ってないんじゃないかなぁ。

 

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