隣市ホールの試弾会に行ってきた。ピアノはスタインウェイ D-274 。今回は「ウィーンの謝肉祭の道化」第1〜3曲の確認作業。

 

第1曲 アレグロ

最初に1回通してみたら、家のクラビノーバとは音の立ち方が全然違うところがあちこち出てきた。別の音楽みたいに聞こえたりするので混乱しそうになりつつも、弾きながらポイントを整理。続いて、家での練習との違いを丁寧に検証。Cパートは、脳内に「多分こうなるのが正しいはず」的なイメージはあっても音として出力できていなかったものが「実は自分で思うよりもちゃんと弾けていたらしい」と判明した。Dパートで「楽譜どおりに入れると、とってつけたみたいでなんか変…」と感じていたアクセントは、フルコンで弾くとなぜか不自然さが消えた。そもそもDパート自体が、テンポは自然に上がるし、8分音符が軽く回るし、別物と化していた。Fパート、跳躍のところは意外と和音の厚みを感じさせる響きだった。スタッカートは手加減の微妙な違いで音の質感が変わるので、まだ研究の余地はあると思う。これは再来週の試弾会に持ち越し。第409小節からのppは、私の腕ではもわっとぼやけた音しか出ないと諦めてたけど、悪いのは腕ではなくて楽器だった(笑)。全体的に自分で思っていたよりはだいぶまともだったので、安心した。

 

第2曲 ロマンツェ

のっぺりと単調で退屈でつまらなくて…な状態をどうにもできなかったので、あまり追求せずに「深追いせずに切り上げて、あとは試弾会で考える」ということにしてしまったけれど、結果的にそれで正解だった。普通にいつもどおり弾いただけで表情が出たのよ…これも「実はできてました」だった。

 

第3曲 スケルツィーノ

この曲に関してはそこまで劇的な差は出なかった。音楽的には比較的単純な部類だからかもしれない。第33-40小節のトレモロ前打音は難なく弾けた。グランドピアノなら楽勝(アップライトでできるかどうかはあまり自信ないけど)。

 

50分のうち第1曲に40分かかった。長いからというのもあるけど、やっぱり音が多くて構造の複雑な曲ほどクラビノーバとの違いが露骨に出てくるのだろうと思う。

 

帰り際に次回の開催予定を尋ねたら、8月にやるかもしれないとのことだった。案としては一応決めてあるけれど、コンサートやイベントなどの主催事業が優先されるので、流れてしまう可能性はあるらしい。