「離婚届をください。」
たった一言。
でも、
その一言がなかなか言えなかった。
窓口の前で、
小さく息を吸う。
「離婚届をください。」
やっと口にすると、
職員さんは慣れた様子で、
「はい。」
と、一枚の紙を差し出した。
きっと毎日の仕事なんだと思う。
でも私にとっては、
人生で一番重い一言だった。
何ヶ月も悩んで、
何度も泣いて、
やっとここまで来た。
そう思った。
でも不思議だった。
離婚届を受け取った瞬間、
ホッとすると思っていたのに、
心は少しも軽くならなかった。
本当に重かったのは、
この一枚の紙じゃない。
ずっと一人で抱えてきた、
誰にも言えなかった苦しさだった。
その時の私は、
まだそのことに気づいていなかった。
──続きます。
この続きが、
私の人生を大きく変える出来事になりました。
そのきっかけは、
プロフィールに置いてあります。