チアパス州の太平洋岸の地方自治体であるトナラ市から海岸部に向かって14kmほど行きますと、パレドンという漁村があります。サンクリスからトナラ市までは、高速道路が整備されましたので、車で行きますと3時間ぐらいの距離(214.9km)ですね。
 
最近は毎年12月中旬に、この辺りまで自家製のカラスミを作るためのボラの卵を買いに来ます。トナラ市の市場では、この漁村の人たちが捕獲するボラから採取される卵が売られていますが、その道の人たちにはかなり有名な場所です。
 
さて、20071220日に、そのパレドンという漁村の前に広がる海で、見事な日没の写真を撮影することが出来ましたので、以下にご披露いたします。
 
下の写真は1220日の午後544分に撮影したもので、太陽の下部が海に接触する瞬間です。
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そして2分後の午後546分の写真です。
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後は1分毎に撮っていますが、これは午後547分の写真です。
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そして午後548分の写真です。
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最後に完全に太陽の上部が海に隠れたのは、下部が海に接触してから5分後の午後549分でした。
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このトナラ市のパレドンという漁村の前に広がる海で見れる日没は有名なのです。しかし何故、このように穏やかな海への日没が見れるのか、種明かしをいたします。
 
下の地図を見るとお分かりいただけますが、この漁港の前にある海は太平洋ではなく、砂洲で隔たれたマル・ムエルト(スペイン語で死者の海)と呼ばれる、おおよそ東西方向に70km、幅の広いところが15kmぐらいという巨大なラグーンなのです。このラグーンは、西半分がオアハカ州に属しています。そしてこの時期の日没の方向ですと、砂洲までは20km以上ありますので、一見静かな海への日没の風景に見えるわけです。
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いかがでしょうか?チアパス州がますます魅力的になりますね。