何がきっかけだったのかは忘れてしもたのです。
とにかく,ゲイリー・ニューマン(Gary Numan)氏が1979年に発表したソロ1作目のアルバム"The Pleasure Principle"を数十年ブリに聴きました。このアルバム,旧邦題が「エレクトリック・ショック!」だったと今回初めて知りましたが,全く記憶にありませぬ。
AirplaneからEngineersまでの10曲,明らかにそれぞれ異なる曲ではありますが,どの曲からも酷似した印象を受けます。
ところが,まさしく"The Pleasure Principle"「快楽原則(物質)」が,聴く者の器官なき身体やら脳内やらにのれそれじんわりと浸透して来るんです,昨夜から今朝にかけて。これは抗いようがありませぬ。
どの曲も,おそらくドラムスとベース(含むシンベ)は人力手動演奏で,なかなかグルーヴィーで結構荒削りな印象を受けます。そこに,ほぼほぼ同じ音色(かつての営団地下鉄の発車時音に酷似)&旋律のアナログシンセとほぼほぼ同じ発声の(ちと甲高い)ニューマン氏のヴォイスが乗るのです。
それと忘れてならぬのがハンドクラップの使い方で,曲の経過ととも入れるタイミングを変えることで,全て同じように聴こえる曲やその経過をそれぞれ異化して,全く飽きさせんのです! 『この差異と反復はげにげに素晴らしか』としか言いようがおませんのです。
8曲目の"Conversation"(岩崎宏美さんの「カンバセーション」とは同名異曲)を聴いてオリますと,そのサビ?部分のニューマン氏の"We are only boys"という呟きを聴く際には未だに鳥肌(強)が……。
そして,今回初めて知ったことばあります。
1981年の日本国内に於いて,ゲイリー・ニューマン氏は,来日中だったクイーンのバンドメンバとともに入店した高級寿司店に於いて,フレディ・マーキュリー氏(1946-1991)からビッグマックを奢ってもらった,というまっこととてたまなエピソードを知ることが出来たのでごわす。これはとてもよかったです。