四条大宮から「西表島の夕べ」へと | Sancantion【喰(SHOKU)レーベル】アルバムリリース情報!

Sancantionが昨年の夏季に発売した,七枚目のスタディオ・レコーディングによるアルバム『アフリカの印象 II』"impressions d'afrique II"の3曲めは,「西表島の夕べ」"Sera di Iriomotejima"になります。

 

「西表島の夕べ」"Sera di Iriomotejima"

iTunes

Amazon

 

 

この曲は,他の全ての曲と制作方法が一部異なり,ギターとベースは,ソフトウェアシンセでなく,楽器それ自体によって演奏されていることに特徴があります。

 

この曲は,Line6のモデリング・ギターを手に入れたことが契機になって生まれました。

 

 

このモデリング・ギターはなかなかの優れもので,特にアコースティック・ギターや12弦ギターの音などは,とりわけリアルで弾いていてとても気持ちよいので,普段はあまり用いないようなアルペジオによる10小節のコード進行を軸に,この曲の制作は開始されたと言われております。

 

 

このアルペジオによるコード進行部分には,他にもレスポールやストラトキャスター,テレキャスターなどのエレクトリックギターとバンジョーやエレクトリック・シタールのモデリングも入れられていますが,エレクトリックギターに関しては,その音の差異を聞き分けることは難しそうです。

 

そして,ベースに関しては,Danelectroのロングホーン・ベースで演奏されています。

 

 

また,この曲の中盤部や中盤部には,だいぶ以前西表島に設置されたマイクが捉えた様々な環境音が,そこかしこに使われております。

 

 

この曲を制作する際の背景には,もしかすると平安時代には四条大宮から西表島に直接移動できるような方法があったのではないか,ということが含まれています。

 

というのも,「夜半の寝覚」から想起される平安時代の深夜の四条大宮の辻を,あてどもなく歩いておりますと,そこかしこに異界などへの入り口が散見されていたのではないか,と思われるからです。

 

 

そして,それらの無数の入り口の中には,異界ではない西表島の南風見田の浜へと直結する入り口が,1/33347ほどの確率で存在したのではないか,などと考えている次第であります。

 

確率的にはたいへん低いですが,この当時もし西表島へと直結する入り口を探り当てられた方がいたとしたら,四条大宮から一気に南風見田の浜へと唐突に飛ばされた心境には,どんなものがあったでありましょうか。

 

 

というようなことを考えつつ,様々なシミュラクルを散在させて制作された楽曲が,「西表島の夕べ」"Sera di Iriomotejima"になるとです。