長崎のとある駅のホームで寝入ってしまったわたくし,ふと気がつくと,電車のシートに座っておりました。電車はちょうど西大寺駅を発車したところで,瞬時に乗り越したことに気がつきました。
仕方なく,つぎの駅で降りることにします。この駅は改札を出ると同時に居酒屋になっているというたいへん珍しい構造になっておりまして,席に着くなりお通しの「小エビの半生サラダ」が供されました。
わたくしの記憶の中では,つい先程ちゃんぽんを食べたばかりと思ったのですが,脳や心臓,胃や腸などの器官が,そのそれぞれの通常の働きを止めて,好き勝手に働き始めるならば,身体に一体どのような事態が起こるのか,などとわたくし日頃考えていたこともあり,満腹状態から短時間で空腹状態へと移行したことに,さほどの異和感は感じなかったのでございます。
この店の売りは鍋で,他では入っていないようなものが入っておりました。かなり大きめのあんぱん,それもチョコレートあんぱんがまるごと1個入っていたのでございます。これまた,異和感を感じることなく食べることができたのは,各器官が好き勝手に働き始めていたせいでありましょうか。
食後には,初めて水蒸気で入れたとされるEspressoが供されました。味は残念ながらやはり記憶に残っておりません。
再度満腹状態へと移行したわたくし,せっかくEspressoを飲んだものの,暖房の効いた室内の暖かさもあって,再び寝入ってしまったのでございます。