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この戸部田誠さんの本が大好きだ。

『1989年のテレビっ子』や
『人生でムダなことばかり、みんなテレビに教わった』は

今まで知らなかった

憧れの芸人の先輩方達の

若手、売れる前、どうして売れたか、どういう人間か、その人の事等、当時の話がわかりやすく書いてあって

芸人をやっている俺には物凄く

響く物ばかりで

芸人としての心を学び

貪るように読んだ。


この方の本がわかりやすく、その中に書いている芸人のエピソードはほとんど正しい。


何故かというと


テレビでやラジオで言った事や、雑誌のインタビューで答えた物や、その人が書いた本の言葉から採った膨大なメモの中から構築されているからだ。


なので

本人も言ったことを忘れてしまっている物が多いと思うし、

もし本人インタビューの番組を今テレビでやっても

ここまで明確にその当時の事を覚えているとは思えないので、知ることはできない。


しかし!!

戸部田さんの本はそれを知ることが出来るのだ。


1989年のテレビっ子では

ザ・ドリフターズさん、MANZAIブームに乗った方々、ダウンタウンさん、ウッチャンナンチャンさん、とんねるずさんなどの大御所の方々がどうやって


誕生してテレビに出るようになったかを知れて


本を読み終わり
芸人をやっている俺は今一度レジェンド達を尊敬して、そこを超えなければいけない、いや、超えることは出来ないが自分の芸人としてやるべき事はやりたいという気持ちが沸々とわいた。


そして今回の本


『笑福亭鶴瓶論』


ネット番組やプライベートでも友達を増やす為に初対面でもライン交換を繰り返したり、飲みの席で見ず知らずのおじさんと飲み始める俺にとって重要な本だった。

元々内気な俺がこのような行動をはじめたのもテレビで鶴瓶さんが「人たらし(すけべ)」といわれ、ロケにいってもプライベートでも友達を沢山作って、それをエピソードトークにしている姿をテレビで幾度も見たことがあるからだ。


鶴瓶さんにあこがれて、初対面の人でも仲良くなりたいという気持ちが芽生えてここ数年の俺は飲みの席でも違う席でも、連絡先を交換して出会いを大事にしようとおもっていた。


しかしこの本を読んで
更にその気持ちが強まったのだが、


おれのやっている事の薄っぺらさを反省した。


鶴瓶さんの人たらしは人生そのもので、鶴瓶さんの落語のネタそのもの。

そして、その人間を最後までやり通す事。


この本の中鶴瓶さんの言葉

『家をきれいにする、約束を守る、お礼の手紙を書く、そういう基本をきっちり続けることが、自分の型の基本をつくってくれた』


当たり前の事だが出来ていない人も多い。

俺も全然出来ていないので、基本をつくりたい。


しかし、

これだけだとただのちゃんとした、いい人。


鶴瓶さんの人を楽しませたいという太い芯、芸人としてあるべきすがた

自分のやっている事を信じているからこそ出る反骨精神など


この本から学びまくる。


・アフロにした理由とアフロをやめた理由は反骨精神から

・大阪で売れて東京に出てきて一度失敗したあとのジェラシー

・さんまさんとのエピソード

・タモリさんとのエピソード

・27時間テレビのたけしさんとの伝説のやりとり

・芸人としての葛藤


本当に芸歴16年もやっているのに
初めて聞くエピソードばかりでずっとワクワクして読んでいた。



それを知れるなんて


本当にありがたい本。



その中でも心に残った鶴瓶さんの言葉を抜粋

『鼻毛は人に絶対見せん。チンチン見せても鼻毛は見せない。俺の、まぁ言うたらポリシー』

『普通の普通は狂気』

『何かあると思って聞くんではなく何もないと思って聞くんです。人間ってみんな面白いんですよ。無理に面白くしようとしない。僕は聞き方が上手なわけでもないんですよ。自分が楽しんでいるだけ。ただ、まずは人を好きにならないといけないですよね。嫌いになったりしたら、自分が煩わしいだけやないですか。面白さも人を受け入れるところから生まれるんです。』



本当は直接お話を聞きたいのだが
会わずしてこんなに沢山のエピソードを知れるとは。。





いやぁ。

この本に出会えて良かった。