蕎麦のうんちくを・・・
今回は、「そばの日」という日があるのをご存じですか?
1983年に「日本麺類業団体連合会」が毎月月末(みそか)を「そばの日」に制定したものです。
その昔、江戸の商人が毎月、下湯松に縁起物として、おそばを食べていたことに由来しているようです。
おそばの細くて長い形から、身代が長続きするように、という願いを込めていたようです。
今、おそばが最も脚光を浴びるのは、なんといっても12月31日の「年越しそば」ではないでしょうか。
大晦日におそばを食べる風習は、江戸時代中期以降と言われています。
「年越しそば」を食べるイワレとしては、おそばの一般的な長さが八寸、約26センチですので、長いそば
イコール「長命」という縁起に繋がって・・・
・ 新年も無病息災・長生きで一家の繁栄を祈る
・ おそばが切れやすいところから、一年の苦労や災難などを、きれいさっぱり切り捨てよう
・ 金粉を打つときに、打ち粉にそば粉を使うと金箔の裂け目を防ぐことができる。裂け目ができても
一か所によってくっつく。また、金銀の細工師が飛び散った金銀の粉を、掻き集めるときにもそば
粉を使うため・・・そばは金(きん)=金(かね)を集めるという縁起説
というような説が主流のようです。
「引っ越しそば」については、江戸時代中期から江戸を中心として行はれるようになった習わしです。
引っ越し荷物を運びいれたあとで、家主・向こう三軒両隣に、新しく引っ越してきた挨拶として、おそば
を配るようになったものです。
隣近所には、2つずつ、大家・管理人には5つが決まりだったようです。
そば(いわゆる近く)に引っ越してきいたことにひっかけて、「おそばに、末永く」とか「末永く、細く、
長く、お付き合いをよろしく」といった、江戸っ子の洒落で、おそばが一番手軽で安上がりだったこ
とが本当の理由のようです。
江戸中期には、それだけおそばが江戸の人たちの間に浸透していたんですね。
明治時代には「そば切符」というものも作られて、配ったという話もあります。
そば処三分一では、そんな話も聞きながら、手打ちそばをめしあがれます。
是非・・・立ち寄ってみてください。
次回も・・・ちょっとしたおそばの話を提供します。