私の父は、肺がんで10年闘病して亡くなりました。

その時の治療費と民間保険について書きたいと思います。

 

高い保険に入っているからと安心できません。というのも、保険の適用条件が

保険契約によって全然違うからです。

 

保険がカバーする入院費が、入院後4日目からしか適応されない。

  →3日間の短期入院だと適用外。

 

通いで抗がん剤と放射線治療を1か月行ったが、適用外だった。

  →入院して治療しないと適用外。

 

放射線治療は、手術でないので適用外。

  →保険によっては、〇〇グレイ(放射線の単位)以上の治療の場合、

   手術と同程度とみなして手術扱いしてくれる保険(県民共済)あり

 

保険保険証券の裏側に書いてある以外の病気は、適用外

  →入院・手術しても対象外になる

 

うちの場合、2本保険に加入していましたが、1本は保険料が高い割には、

実際に適用されることが少なく、加入して無駄だったに近い状態で、

もう1本の県民共済が掛け金が少ない割に、こまめに適用できて一番役に

経ちました。

 

私は県民共済さんの回し者ではありませんが、残念だったのが、私の父親は、

県民共済でガン特約・3大疾病特約・先進医療特約のようなものを付けて

いなかったのです。こういう特約を付けていれば、もっとカバーされました。

 

そこで自分の県民共済の保険は、基本のものしか入っていなかったので、

当時月1000円の保険料アップで特約が付けられたので、つけてもらったら、

担当者が”今、特約つける方がものすごく増えています”と言っていました。

 

一見、掛け捨てタイプの保険はイマイチと思っておられる方も中にはいるかと

思いますが、私の経験では、掛け金高い保険の方がイマイチでした。

 

うちの父親の肺がんは、闘病途中で労災が認められていたので、入院費や

薬代は労災保険がカバーしてくれましたが、これがすべて普通に健康保険と

高額医療費制度だけだったら、本当に大変でした。

 

肺がんは、たんが絡んで苦しくなるのでその都度看護師さんにたんの吸引を

お願いするので、その都度医療行為があって加算されます。うちの場合、

夜間もせきがひどくて他の患者に迷惑がかかるため一番安い個室にしてもらい&

キートルーダーという1本47万円の抗がん剤を使用したので、あまり参考に

ならないかもしれませんが、ちなみに亡くなる前の2か月半の入院で、

請求額は確か450万円でした。

 

高額医療費制度が適用なら、そこまではいかないかもしれませんが、高額医療で

2000万円までというのは、本当に”あり”の世界なのです。

 

知り合いで奥様を乳がんで亡くされた方は、奥様のために名医がいると聞けば、

新幹線や飛行機で通って保険適用外の治療もやって2000万円使って、奥様の

死亡保険金2000万円で、トントンになったそうです。

 

健康な人も、今一度自分が加入している医療保険の保険証券をじっくりみて

見ましょう。どの病気が保証されているのか、放射線治療がカバーされて

いるかどうか、入院費は何日目から出るのか。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。