昨夜は糖尿病の治療についての勉強会に参加しました。
一つは、高齢者の糖尿病の治療において危険な副作用である、低血糖をどう予防するか、といった内容。
もう一つは、肥満と糖尿病との関連についてでした。
肥満、というと、身長の割に体重が多いことを指すわけですが、肥満症、というと、ちょっと意味が違うのだそうです。
肥満に伴い、高血圧、糖尿病、脂質異常などの異常がでてくると肥満症、ということになるようです。内臓に問題がなくとも、整形外科的に問題があればそれも肥満症といえるかと思います。
それで、ではどの程度から肥満症と定義しましょうか、といったことになって、一般に知られている標準体重、その計算式は体重÷身長÷身長(身長はメートル換算)で得られる、BMI=22、となるような体重を標準体重というのですが、、
中高年にとっての試適体重とはどの程度なのか、ということになると、実はまだあまり明確な検討はされていない印象があります。
ただ、昨日の講演によると、BMIが25を超えると、いろいろと問題がでてくる、というデータが示されました。
痩せすぎは糖尿の予防にとっては悪いことではないものの、糖尿病の治療をすでにしている患者さんにおいては、低血糖のリスクやフレイルの問題など、痩せすぎも良くない、とくに高齢者では良くない、という結果が示唆されています。
適度に筋肉や脂肪分も必要だということです。高齢者の糖尿病治療における、目標ヘモグロビンA1cの数値については、これは専門家の間でもかなり意見が分かれるところですが、やはりその高齢者の全体の状態によりけりで、個別に設定するのが一番だと改めて感じました。服薬コンプライアンスや社会的状況や認知機能の問題などがいろいろ絡んできます。
糖尿病などというものは、いまさら何を学ぶの、というほどに知られている病気ではありますが、専門の医師ですらちゃんとバランス良い治療を提供できていないケースもあるほどに、決して簡単な分野ではないと思います。