最近、認知症関連の本をよく読みます。
その中に、自身も認知症になった
長谷川和夫認知症専門医の本がありました。
「認知症でも心は豊かに生きている」
長谷川和夫著 中央法規 (1300+税)
ここには先生が伝えたい100の言葉が
簡潔に綴られています。
"はじめに" で先生は、
「私、認知症なんですよ」
と気軽に語れる世の中になった先にこそ、
本当に幸せな生き方が待っているのです。
と書いておられました。
100の中で私が一番気に入ったのはこちら⤵
29 「老いることとは」
老いることは生きることであり、
生きることは老いること。
それは「独自性」があり、
「一回性」であり、
「現在進行形で終わりがない」ということです。
誰でも年を取り、いずれは死にます。
避けることのできない自然の摂理です。
年を取ると認知症になりやすくなるのもそうです。
何もできない身体になり、
何も考えられなくなったとしても、
生きていき、死へと向かっていくプロセスは進行するのです。
行動する(doing)ではなく、
存在する(being)が老いの本質だと思います。
くよくよしても時間は均しく過ぎていきます。
大事なのは、今日ある今を生きること。
苦しいこともあるでしょうが、
認知症が進行しても、
生きているうちが花だと思うのです。
つらくても朝は必ず来ます。(引用おわり)