人の種類は、人の数だけ存在する。世界人口80億とすると80億の人種がいることになる。
しかし、人間はカテゴリー分けするという思考方法で、人種をいくつかに分類する。
性別、肌の色、言語、年齢、居住地域、職業、学歴、趣味嗜好、犯罪歴、精神疾患、障害の有無、知的レベルなどなど分類方法も多岐にわたる。
一つのカテゴリー内の人は同じ人種であると認識する。
こういったカテゴライズするという思考方法は、好き嫌いという心理にも波及する。
つまり、ある嫌いな人が、あるカテゴリーに属していたとすると、そのカテゴリーの人全てを嫌いだと思ってしまうことがある。
人は、普段接したことのない慣れないタイプの人や、嫌いな人が近づくと、恐怖=嫌い=受け入れ難い、という心理が本能的に、瞬時に起こる。
そしてその後、少し間をおいて、大脳が働き、離れたり、排除したり、攻撃したり、無視したり、分析したりする。
大脳が働かない状況だったり、未発達だと、すぐに攻撃したりして事件となる。
人種差別で問題なのは、違う人種であることを理由に、排除したり、隔離したり、収容したり、攻撃したりすることが、まずいという事である。
しかし進化した人類であるならば、人種が同じだろうが、違おうが、全ての人間に対して排除、攻撃すべきではない。
だが、進化途上の人類である我々は、自分の仲間以外をしばしば攻撃する。
いじめ、隔離、紛争の種は、全ての人間の自分自身の中に存在する。
嫌いなものを攻撃しないようにするには、大脳の訓練が必要である。
この大脳の訓練が、生物多様性、創造性につながる。