ヒトは、農業によって、あらゆる能力を発達させてきた。

品種改良することで、より良い炭水化物を多く摂取し、身体と大脳がタフになった。

農作業をするための遅筋と、収穫日まで待ち、先の先まで予想して考える、長期的思考も発達させた。

分業と食物の保存により、暇な時間が出来るとともに、気象予測のための、学問、占い、宗教や芸術が起こった。

また、チームワークには、よりよい人間関係が求められ、それと同時に人口が密集することで、予想外の事故が起こる危険性が増え、ルールが出来た。

 

そして、釣りや狩猟は、たんぱく質の摂取と技術力の開発で、速筋と大脳の瞬発力を発達させた。

 

ヒトは雑食により、このようにして、自らを品種改良し、クリエイティブな存在に創り上げ、進化し続けている。

 

ところが、現在は食物の品種改良のスピードの加速と、ヒトの身体能力の低下のために、ヒトの身体に急激な変化をもたらしている。

これによって、アレルギーやガンなどの症状や病気が発症しているのではないか。

 

進化はゆっくりと進んだ方がリスクは減る。

環境と人間の変化のスピードの加減が、人類が生き残っていけるか否かのカギである。