違和感を感じるために生まれたのが意識ではないか。

 

生命は常に少しずつ変化し続けている。

小さい変化への対応は、無意識の領域で処理している。

動物は変化の度合いによって、それを違和感として感じたり、痛みと感じたりする。

この大きな変化を感じる領域が意識である。

 

違和感や痛みによって動きが生じる。

膀胱に尿がたまると尿意を感じ、トイレに行く。

身体の細胞の総数が減ってきたら空腹感で、食べ物を得るために動く。

痛みがあると、人に助けを求めるために、訴えたり、動いたりする。

恐怖心があると、殺されたり、傷つけられるのを防ぐために逃げる。

 

動くときの初動には、点火のエネルギーを使う。動き始めると、それがモーターとなり、今度はエネルギーを生み出しながら動く。

この点火のきっかけが違和感や痛みである。

 

突発的変化が起きると大脳を通さず身体は動く。日頃から動くことを身につけていると、この時、動ける。腰を抜かす場合もある。しかし、どちらが正解かは、そのときの状況による。

 

目覚めていて、大脳の働きをほどよく抑えたり、活発にしたりを調整する技術が、修行やセルフコントロールではないか。

無意識と意識を意識的に切り替えることが快適に過ごす技であると言える。