我々は瞬間しか、とらえることができない。

絶えず消えていく瞬間の感覚を残すために、神経が信号化し記憶している。

 

この記憶の積み重ねが魂ではないか。

自分という意識を持ち始めてから、意識を完全に無くすまでを寿命とし、一つの魂であるとした。

 

魂は概念なので、書き換えが出来る。すなわち、魂は、何回でも生まれ変わる事が出来る。

大きな出来事などで、書き換えたくなくても書き換えられることもある。

逆に書き換えたくても、書き換えられなかったりする。

そこに苦しみが生まれ、新しいものを生み出すエネルギーとなる。

あるいは、無理な書き換えで寿命を絶つほうへと働くこともある。

 

遺伝子には、生命の足跡の記録が圧縮されている。子を作ることで、遺伝子に自分の情報を残して次世代につないでいる。

また人間は、脳の記憶を石や木や紙、現代ではデジタル情報として残したり、モノを創り出したりしてきた。あるいは、身体を使って行動を通して継承してきた。

 

一人の人間が生きるとは、一つの魂の記録を残すことなのかもしれない。