01 Owner Of A Lonely Heart
02 Hold On
03 It Can Happen
04 Changes
05 Cinema
06 Leave It
07 Our Song
08 City Of Love
09 Heart
イングランド・ロンドン
ポップ・ロック・ニューウェィブ
1983年作品
イエスは1969年デビューのイングランド出身のロックバンドです。
プログレッシブ・ロックの草創期から活動を続け、現在も勢力的にアルバム制作、ライブ活動を行う老舗グループのひとつです。
複雑なメンバーチェンジを繰り返しており、全盛期メンバーの創り上げた本家本元の傑作が多数あります。
機会をみてご紹介させていただきますが、今回は番外編、異質の名盤 「90125 」をご紹介いたします。
ジョン・アンダーソン ボーカル
トレバー・ラビン ギター、ボーカル
クリス・スクワイア ベース、ボーカル
アラン・ホワイト ドラムス、パーカッション
トニー・ケイ キーボード
1979年にパリで始めた新作のリハーサル中にアンダーソン(vo)ウェイクマン(key)が脱退。
ボーカルとキーボードを失ったイエスは、新たにトレバー・ホーン(vo)ジェフリー・ダウンズ(key)を迎え1980年にアルバム『ドラマ』を発表。
低評価の不発に終わり、イエスは活動を停止。
最終的にイエスに残ったのは、スティーブ・ハウ(g)とジェフリー・ダウンズ(key)の二人だけとなりました。
ハウはイエス再編へ向かいますが、結局ダウンズを率れ新バンド『エイジア』結成へとシフトしました。
実質1981年〜1983年までイエスは解散状態となります。
ですが、これはハウの見立てでありスクワイア、ホワイトは後にハウはイエスを見捨て『エイジア』へ行ってしまったとのニュアンス的発言をしています。
スクワイアはホワイト、ラビン、ケイの4人で新バンド『シネマ』を結成します。
デモテープも既に制作されていました。
スクワイアは偶然にも出会ったアンダーソンにデモテープを聴いてもらうとアンダーソンが新バンド『シネマ』に参加することになります。
そして『シネマ』が『イエス』に改名され、ここに『イエス』が再結成されました。
『90125』
1983年に発表されたこの作品は上記のような経緯があり、途中まで別のバンド『シネマ』の作品として制作されていた為、ラビンがリードボーカルを取る楽曲があります(04 Changes・06 Leave it)
またアンダーソンがメインボーカルの楽曲にもラビンのコーラスが前面に強調されていて、これまでのアンダーソンオンリー・ボーカルのイエスとは大きく異なっています。
そしてプログレッシブ・ロックの音楽スタイルから逸脱したポップ・ロックにシフトチェンジ。
これまでのイエス信者に大きな衝撃を与えることになりました。
愕然としたファンも少なく無かったかと思われます。
一方、キャッチーでポップなメロディにパワフルな演奏、最上級のクウォリティによる演奏技術は、ポップス史上の名作を創作することができ得ることを証明させた作品でもありました。
アルバムからシングルカットされた「Owner of a Lonely Heart」は全世界の多くの国で1位を獲得し、イエスは再結成にして最大の成功を手にしました。
新たに若いファン層の支持を得て、名実ともにトップグループへと飛躍したのです。
このアルバムでプロデュースにまわったトレバー・ホーンの見事なポップセンスがこの名作を創り上げました。
1985年には収録曲「Cinema」がグラミー賞のベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞を受賞しました。
お勧め度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
番外編
<閃光>
お勧め度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
01 Themes I. Sound Ii. Second Attention Iii.
02 Fist Of Fire
03 Brother Of Mine I. The Big Dream Ii. Nothing Can Come Between Us Iii.
04 Birthright
05 The Meeting
06 Quartet I. I Wanna Learn Ii. She Gives Me Love Iii.
07 Teakbois
08 Order Of The Universe I. Order Theme Ii. Rock Gives Courage Iii.
09 Let's Pretend
イングランド・ロンドン
プログレッシブ・ロック
1989年作品
ビル・ブルーフォード ドラム
リック・ウェイクマン キーボード
スティーブ・ハウ ギター
イエスは1987年に『90125』と同メンバーでアルバム「BIG Generator」を発表するもアンダーソンがまたもや脱退。
すると、アンダーソンの呼び掛けにより全盛期の旧イエスメンバーで新ユニットを結成しました。
略称はABWHという新ユニットです。
ベースのスクワイアはラビンのよき理解者でもありイエスに固執し参加を見送ったとされます。
ベースにはクリムゾンにおけるブルーフォードの盟友トニー・レビンが参加しています。
当初、イエスを名乗る予定だったのですが、バンド名のライセンスを保有していたのがスクワイアであり、アンダーソンが脱退後もイエスは存続していたため、単純にメンバー名を並べたABWHにせざるを得なかったのです。
実質「イエス」というバンドがふたつあった時期になります。
この作品は、イエスよりもイエスらしいサウンドに満ちた渾身の作品でしっかりとプログレッシブロックを基調としています。
新バンドとも言えるユニットが「イエス」を名乗り、これぞ今までの「イエス」というユニットが新バンド名を名乗るというなんとも奇妙なねじれ現象が起こりました。
この2作品は比べて聴いてみるのも面白いですよ。
作品としては『90125』がやはり完成度は高いです。
ですが、やはりハウのギター、ブルーフォードのドラム、ウェイクマンのキーボード、そしてアンダーソンオンリーのボーカルは最高です。
強いて言えば、スクワイアのベースが無いのが物足りません。
改めて「イエス」というバンドはスクワイアのベースが楽曲のバランスを保っていた超・ベーシストだということを思い知らされました。




